第106章 *熱中ベイキング(トレイの夢)*
シルバー『これほど平和に見えるトレイ先輩の夢でも、不快を排除するためにねじれた構造が生まれているのだろうか..』
ユウ『まあ、ないことはないでしょうね』
グリム『おい、エース。お前もっと頭を低くしろよ!キッチンの中が見えねーんだゾ!』
エース『お前は背が小さいんだから、1番前に来ればいいだろ。背中に乗るなよ、重たい!』
音声だけでは我慢できず、なんとか中の様子を見ようと小窓からこっそり見ることにしたのだが、エースを踏み台に見ようとするグリムと嫌がるエースとのわちゃわちゃでそれどころではなくなっていた
セベク『貴様ら声を抑えんか!先遣隊の声が聞こえないだろうが!!』
オルト『そういうセベクさんが一番ボリュームが大きいよ。あっちの会話が聞こえないから静かにして』
セベク『僕は..んむっ!?』
『しーっ、だよ』
再び口を開こうとする口に細い指が押し当てられる。もう片方の手で自身の口に指を添え、静かにするようにジェスチャーを送ると、たちまちセベクの顔に熱が灯りすっかり黙り込んでしまった
セベク『〜〜〜っ//』
『良い子』
エース『(はぁ~???またかよ。ふざけんな、あいつばっかりいい思いしやがって..)』
デュース『(う、うらやましい)』
ユウ『(アイツマジデユルサナイ)』
デュース『あっ!ダイヤモンド先輩たちがクローバー先輩たちに接触するぞ..!』
気を取り直してトレイの覚醒に乗り出すため、さもいつものような流れを装い、ケイトは片手を振りながら2人の元へと近づいていく
ケイト『やっほートレイくん。今日もお菓子作りに精が出てるねぇ♪』
トレイ『ケイト?..っと、お前は本体じゃないよな』
ケイト『えっ?なんで分かったの!?』
あっさりと偽物(夢の中のケイトは別にいるため)だと見抜かれドキッと鼓動が跳ね上がる。突然走った緊張に声を裏返さないように問いかけると、トレイは敵視することなくただ穏やかに微笑んでいた
トレイ『もう3年の付き合いになるんだ。それくらいわかるさ』
ケイト『へ、へぇ〜..そうなんだ?今までもすぐにバレてたってこと?』