第105章 *足跡ビーチ(エースの夢)*
『エース?...ぁぅっ』
タンッと乾いた音を立てて顔の横に腕が伸び、レイラの背後の岩に手をつく。感触が固いだの素手だから少し痛かっただの、そんなことを気にする余裕はなく、戸惑いに揺れる深紅の瞳に熱情と仄暗い激情を抱き、目の前の柔い唇を奪った
『んっ!ぅぅ..//ゃ..』
エース『はぁ..逃げんなよ』
『ま、待って、エー..んむぅ//』
引いて逃げる顎をすくい再び唇を合わせる。強引で容赦のないキスだったが、背後の岩に頭をぶつけないよう、後頭部に手を置いてしっかり守ってくれるところが、彼の隠せない優しさを表していた
突然のキスに狼狽え翻弄されながら、彼の胸に置いていた手を動かし、首にゆるりと巻きつけ自ら求めるように体を寄せる。チェリーレッドの瞳に灯る嫉妬と欲望の炎に気づき、その感情を向けられていることが何よりも嬉しかったから
『ん、ぅぅ..は、んぅ..//(きもちよくてあったかい..うれしい)』
エース『っ..』
求める仕草にゾクリと背が震え、我慢できずに薄く開いた口から舌を忍ばせると、ピクリと後頭部が揺れる
そのまま2人で求め合うようなキスを交わし続け、レイラの息が切れる直前で唇は離された
『はぁ、はぁ..エー、ス..』
エース『..なんなんだよもう。ちょっと目離してる間に色んなやつがお前の周りにいて、好きになってて...オレの、オレたちだけのだったのに。
さっきの言い合いだって、今までならオレの方についてくれてたのに、あいつばっかり甘やかしてさ..』
『ヤキモチ、焼いてるの?』
エース『..そーだよ。悪い?絶対仲良くならないって思ってたセベクがあんな顔するなんて知らないし、シルバー先輩だってお前を見るときすげぇ優しい顔してた。
そのうちイデア先輩もオルトも...』
だんだん陰りを増していく表情は今にも泣いてしまいそうで、レイラはそっと頬に手を滑らせると、エースはその手に甘えるように自ら頬を寄せた
エース『オレのこと、置いてくなよ』