第105章 *足跡ビーチ(エースの夢)*
ひょこっと腕の中から上げた顔には、まだ目元に赤みが残っていたが、真っ青だった顔色が幾分か落ち着いたことに全員胸を撫で下ろした
ユウ『あー..良かったぁ!いつもより酷かったから凄く心配したんだよ。全然泣き止まないし、どんどん顔色は悪くなるから、もうずっとハラハラしっぱなし』
デュース『だけど落ち着いてくれて本当に良かった。あんなに泣いてたのに..ダイヤモンド先輩、よくあやせましたね』
ケイト『ふふ〜ん♪頼りになる先輩の力ってことで』
シルバー『レイラ、ユウたちから話は聞いた。またセベクが迷惑をかけてしまって..本当にすまない』
『.....』
シルバー『お前もちゃんと謝れ。レイラに迷惑をかけたのは一度や二度じゃないだろう』
セベク『....』
兄弟子に睨まれ気まずそうに顔をしかめながら前へ出ると、チラチラと伺うように視線を向け長い沈黙の後恐る恐る口を開く
セベク『...................
すまん』
『『『『(また声ちっっっさ)』』』』
『セベク』
セベク『な、なんだ』
『ごめんね』
セベク『は?』
『エースが私たちのお話を聞いてくれないから、あんなに怒ってくれたんだよね。それに、大事な人を..ツノ太郎を助けたいからすごく必死だったんだよね。なのに、私が弱くてすぐ泣いちゃったから、セベクのこと困らせた。
だから、ごめんね』
セベク『なっ.....』
『みんなもごめんなさい。私のせいでみんなのこと困らせちゃって』
『『『『......』』』』
レオナ『ったく、このお人好しが』
ユウ『もう、あの子ってば。ほんとに何回言ってもすぐこれなんだから』
ケイト『はぁ〜..けーくんの話聞いてた?。さっきのはレイラちゃんのせいじゃないんだから、謝る必要ないの。それと、こういう時はなんて言うって教えたっけ?』
軽くツンと頬をつつかれ、むぅと唸りながら全員の顔を一人一人見渡す。表情は思うところそれぞれだが、その目の奥にあるのは一貫して穏やかな愛情ばかりで、包み込まれるような温かな気持ちがふわりと胸にこみ上げる
『えっと...みんな、ありがと』
自信なさげに小さくはにかんだ笑顔に、ようやく全員の口元にも笑みが戻った