第105章 *足跡ビーチ(エースの夢)*
〔No side〕
セベク『な、なん..なんなのだあいつはっ!?ペラペラペラペラと屁理屈をこねおって!』
デュース『売り言葉に買い言葉ではあったけど、今のはセベクが悪いな』
ユウ『うん、それはそう』
セベク『はぁっ!?なぜ僕が!』
オルト『そうだね。感情的になって屁理屈をこねていたのは、むしろセベクさんの方だ。正直、今までエースさんみたいな意見の人が出てこなかったのが不思議なくらいだし。彼の意見は妥当ではあるよ』
セベク『貴様ら!あんな自己中心的なやつの肩を持つのか!?』
デュース『肩を持つというより、誰だってあんな言い方されたらムカッとするだろ』
グリム『っていうか、セベクはエースのことをガミガミ言えねぇんだゾ。オメーも1回は夢から醒めなきゃ幸せが続くかもって闇に呑み込まれそうになってたじゃねーか』
セベク『そ、それはっ!僕は、若様やリリア様の幸せを願えばこそ..!』
オルト『でもその2人が幸せであることで満足感を得るのは、セベクさん自身でしょ。エースさん同様、自己中心的な願いであることに違いはないよね』
セベク『うぐ..っ!』
オルト『魔法領域の中で兄さんの肉体が衰弱する懸念がなかったら..僕も今ほど必死にはなっていなかったかもしれない。他のみんなも誰かに強制されたわけじゃなく、あくまで個人的な感情でマレウスさんに挑もうとしている。
セベクさんはどう?もしこの災害を引き起こしたのが、マレウスさんじゃなく別の魔法士だったら..今ほど必死に事態を解決しようとしていた?』
セベク『そ、それは..』
エースから更に上乗せされたオルトからの正論に、再び言葉が詰まりすぐに反論できなかった
かつて自分が同じように夢に浸りたいと願っていたこと、そしてもし今回の事件を起こしたのがマレウスや身内ではなく、殆ど接点のない相手だとして今ほど必死になっていたかどうか
考えれば考えるほど頭の中はぐちゃぐちゃになるだけだった