第104章 *法廷アライバル(ケイトの夢)*
大皿を持ったトレイの両手には切り分けられたキッシュやタルトが乗り、もう片方の箱には美味しそうなクッキーがギッシリと詰まっていた
ユウ『あ、美味しそう。いただきまーす』
『ユウ、私も食べたい』
ユウ『はーい。どれにする?』
トレイ『焦らなくてもたくさんあるからな。今のレイラの気分なら.....タルトか?』
『ん、正解.......ぅ?』
目の前のイチゴのタルトにゴクリと喉を震わせると、さっそく手に取り口に運ぼうとする。しかしそれは後ろから伸びてきた手によって止められた
『セベク?』
セベク『おい、裁判は終わったのだろう?ならばここに長居する意味はない。僕たちは先を急いでいる。悠長に茶など飲んでいる暇はないのだからな』
ケイト『そうなの?でもお茶を断るなら、もっと愛想よくしなきゃ』
リドル?『ケイト寮長の仰る通りだ。ディアソムニアの寮生は随分と無作法なんだね』
セベク『何っ。無作法だと?それは聞き捨てならない!』
トレイ?『そう言うなら、レイラの手を離してタルトを食べさせてやるんだ。それと、お前も一口だけでもいいから料理に口をつけてくれ。このミートパイは自信作なんだ。な?』
ズイッと出されたミートパイのふわりと漂う食欲を誘う匂いにセベクはうっ、と声を上げるとその誘惑に負け、仕方なく一切れ口に運んだ
瞬間に広がった期待を裏切らない美味さに目がキラキラ輝き、そんなセベクの様子に自分も食べたいと強請るグリムも半ば強引にミートパイを取ると勢いよく貪りだす
『むぐむぐむぐ...』
ユウ『美味しい?』
『ん!』
ユウ『あーーー可愛い』
シルバー『(可愛いな)』
リドル?『シルバーもレイラばかり眺めていないで、スコーンでもつまんだらどうだい?バターとジャムをたっぷり載せるのが我が寮の伝統だ』
シルバー『!!いや、しかし...むぐっ!』
リドル?『ほら、遠慮しないでお食べ。さあ、大きく口を開けて!』
断ろうとする口を塞ぐように無遠慮にスコーンを押しつけられ、慌ててモゴモゴしながら食べると、甘味と酸味の絶妙な美味さにふわりと顔が緩まった