第94章 *夢幻ナビゲート(ヴィルの夢)*
オルト『うん。エペルさんやルークさんの時と違って、ゲームマスターが常時夢の主に張り付いている状態だ。兄さんの時も同様だったことを考えると..寮長クラスの魔法士は、マレウスさんも警戒して監視の目を強めているのかもしれない』
エペル『..ちょっと待って。これが幸せな夢だって言うならストレス源(ネージュ)を付き人にしてるなんて、ちょっと変だよね?僕なら顔を見るのも嫌な相手となんか、ずっと一緒にいたくないし。余計に心の闇が深くなりそうな気がする、かな』
グリム『ヴィルのやつ本心ではネージュに意地悪して、こき使ってやりたいって願ってたのかもしんねーんだゾ。あいつならありえる!な、レイラ』
『ぇ..ぁ、ん...』
エペル『え~~~っ!?レイラチャンじゃないんだし、さすがのヴィルさんも、そこまでは...か、完全に否定はしきれないけどさ..』
オルト『これはあくまで憶測だけど..最高の美しさを目指し、ストイックに高みを目指すヴィル・シェーンハイト。彼の在り方には、かなり深くネージュさんの存在が関わっている』
ルーク『負けたくない相手がいるからこそ、ヴィルは自分を奮い立たせ、努力を重ねることができた..ということだね』
オルト『うん。なかったことにするには、ヴィルさんにとってネージュ・リュバンシェの存在は大きすぎる』
シルバー『なるほど。現実世界における重要な要素の変化や欠落は、夢の世界での齟齬や破綻を生みやすいということか』
オルト『そういうこと。でも潜在的な防御本能ゆえに、この夢の中ではライバルになり得ない存在として設定されているんじゃないかな』
イデア『で、ライバルが存在してないから、ダイヤモンドムービー主演賞はあっさりヴィル氏が取るってこと?』
『..でも楽して欲しいの取るなんて..そんなの、ヴィルさんが一番やなことだよ』