銀の鳥に幸せのトリガーを....【ワールドトリガー】
第19章 女子会とランク戦
すっかり日も暮れて、次々と布団とお菓子を持ったボーダー女子たちが部屋へと集まってくる。
「海影ちゃん!待った?」
部屋に入ってきた第1号は宇佐美と小南だった。
その手には鍵が握られており、海影の手錠を外す。
「部屋に監禁してるんだから、手錠なんて要らないでしょ。」
「仕方ないよ。それが上の指示だから……特に根付さんと鬼怒田さんの……。忍田さんは結構怒ってたけどね。」
海影を置いて色んな人の名前が出てくるので、彼女の頭の中がパンクする。
「あぁ、だよね。海影ちゃんまだ会ったことないから分からないよね。それより暇じゃなかった?この部屋何にもないもんね。」
『いや、1冊だけ本があった。初めて見るものだったから楽しかったから。』
「どんな本読んでたの?」
いつの間にか着いていたクマちゃんが興味津々に海影に問いかける。
記憶を消される前の海影つまりボーダーの海影がオススメする本は恋愛小説から推理小説まで幅広い種類でその人にあったものを勧めてくれるのでボーダーのメンバーは海影の本の話を聞くのが好きな人が多い。
ベッドサイドに置いていた本をみんなに向けるとその場の全員が絶句した。
『〇りとぐ〇』
「誰よ!こんな本差し入れたヤツ!せめてラノベとかにしなさいよ!」
「そうですよ!誰ですか!」
小南に続き木虎が抗議の声をあげる。
一体差し入れしたのは誰たなのかと小南が海影から本を受け取ると本の裏を見る。
【よねや ようすけ】絵本の裏側に書いてあった名前を見て全員があ〜と納得して天を仰いだ。アイツならやりかねないと。
「ほらほら!布団敷きましょ!」
「そうだね!女子会の始まりなんだぞ!」
光の一言でみんなは布団を敷いて、お菓子の袋を開ける。
『………』
「海影ちゃん?どうしたの?」
「傷が痛む?」
『ハッ!いやなんでも………ただこんなに賑やかな夜は初めてだと思って。』
複雑そうな顔をする海影を見て、みんなは押し黙り、予め鬼怒田とエネドラから言われていたことを思い出す。