第20章 ☆??ルート☆ Bad END
「……伊集院、催眠術というのもお前がやるのか?」
「はい、催眠術にはこの代々伊集院家に伝わる家宝……
碧石ブルーストーン を使います。
この石には、人の記憶を撹乱させる効果があります。
ですので禁忌の家宝として保管されていたものになります。」
「ほぉ……この世には、随分面白いものがあるものだな。
オレも物心ついた頃から変な石のネックレスは持たされていたが……」
「……?」
響はジャケットの内ポケットから何やら紅い石を取り出した。
「代々東郷家に伝わってるとされている紅石レッドストーン ですね。
それは人間には何の効果もなく
人狼や狼に特定の能力を発揮すると聞いたことあります。」
「はっ!人狼なんざこの世に存在すんのかさえも分からねぇのに
こんなもんがうちに伝わってるとはな……
この組織の名前が、その狼からきてんのかも知れねぇが……」
「っ響さんが、作ったわけではないんですか……?」
「この組織を作ったのは親父だ、オレはそれを受け継いだだけだ。」
「っ……」
(じゃあ、結構昔から存在してたってことなのかな……)
「本部はオレの代になってから変わったが親父の頃は北京が拠点だった。
丁度公安どもに潰された場所がそうだ。」
「っ……私たちが監禁されてたとこが、元の本部ってことなんですか?」
「そう言うこった……
おしゃべりはその辺にして、さっさと済ませたらどうだ?
そろそろ落ち着いただろ。」
「っ……」
「そうですね……ではゆり様、
腕を出して頂いてもよろしいですか?」
「っはい……利き手じゃないほうがいいですか?」
「できるならそのほうがよろしいかと、」
「っはい……」
(どこに打つんだろ……)
ゆりは左腕の袖をまくった。
そして悟はトレーの上に置いてあった注射器を手に取り
針のキャップを外した。見た感じはインフルエンザなどの予防接種と
同じような感じだったのでゆりは少しホッとした。
「ゆり様、注射を打った後は頭がぼーっとする感覚に陥りますが
リラックスした状態でお願いします。」
「っ……」
「すぐ終わっから力抜け、」
「っ……はい、」
響はゆりの頭をポンポンと軽く叩いた。
不覚にもゆりはそれに安心し悟に身を委ねることにした。