第20章 ☆??ルート☆ Bad END
涼介の車に乗っている憲吾は
窓に顔を向けてゆりのことを考えていた。
「……。」
(ゆり、圭吾達が見つけ出すまで無事でいてくれ……
東郷達、またゆりを傷つけるようなことを……)
もし組織の連中がゆりにまた酷いことをしているのではないかと
怒りも溢れてきたが感情を表に出さないようグッと堪えた。
「……三船くんも、精神的に大分きてるよね……」
「っ!……っまぁ、今ゆりがどうしているか……」
「俺も凄く不安なんだ……
北京の時と同じようにまた犯されているんじゃないかって……」
「っ……」
(東郷……)
「……今の状況、15年前の事件と少し似てる気もするんだ……」
「15年前……?
確か、ゆりのお母さんが誘拐されたっていう……」
「うん……でもあの時は既に櫻井さんが策を打っていたから
事が大きくなる前に解決することができた。
もし櫻井さんがいなければ彼女はずっと囚われた身に
なっていたかもしれないんだからね……」
「っ……」
(そこまで深刻だったのか当時は……)
「15年前と今回の決定的な違いは、
櫻井さんが既に策を打ってるかいないかの違い……。
生憎、今回絡んでいる組織については
まだ解決への糸口は見つかっていない……」
「っやはり……捜査は難航しているんですね……」
「だと思う……今はどこまで
捜査が進んでいるのか分からないけど……」
「っ……」
「とにかく俺たちは、いい知らせが来るのを待つしかないよ今は……」
「っ……そう、ですね……」
(っ結局俺は、ゆりに何もしてやれねぇんだよな……)
そして車は葛木兄弟が住むマンションの前に着いた。
マンションの出入り口には
全身黒に身を包みパーカーを被っている勇吾の姿があった。
どうやら憲吾を待っていたようだった。憲吾は思わず顔を引き攣らせた。
「っげ……何で外にいんだよ……」
「余程三船くんのことが心配みたいだね(苦笑)
俺も軽く挨拶しておこうかな……」
2人は車を降り涼介は勇吾に軽く挨拶。
勇吾は軽く相打ちをすると憲吾に目を向けた。
「勇吾さん、ソウルの時以来ですね。
圭吾さんからも聞いてると思いますが三船くんを送ってきました。」
「どうも……随分ひでぇ顔してんな憲吾、」
「っるっせぇな……」