第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
「……やはり我々は待つことしかできないという事か……それにしても、」
(ゆりがあれほどに口を割らなかったのは
連中の監視の目があったからという訳か……もしこの事を我々に言えば
三船くんをはじめとした我々にも危害を加えるなどと言ったところか……)
瑛二は窓の景色を見ながら拳を握りしめ眉間に皺を寄せた……。
_グッ…「どこまでも卑怯な手を使う連中のようだな……その組織というのは……」
(明日の緊急会議で涼介達に今日聞いた事を話すことさえも許されないのか?
ゆりは組織からの監視がありながらも
櫻井さん達に協力をしているということさえも……)
だが明日、涼介達にまで情報共有すればマネージャーを通しメンバーにまで
情報が行き届く可能性がありそれは外部にまで情報が漏れる可能性がある。
ゆりだけでなく他の人間にも監視の目があるとするなら
組織側にゆりが情報を流しているという事実が
知られてしまうリスクもあると考えた……。
「っ……この事実をメンバー間で共有できればメンバーからゆりに対する
不信感も消えゆりの精神的負担もかなり楽なものになる。
より団結力が深まる可能性もあるがそれ以上に自分達を危険な境地に
立たせることになってしまう、か……」
何もできないもどかしさに頭を悩ませながらも
今日の仕事を全て終えていた瑛二は自宅へ帰ることにした。
送迎は秘書である明人にお願いしている為瑛二は内線で明人を呼んだ。
「黒木、車の支度をしてくれ。」
「かしこまりました。このまま帰宅ということでよろしいでしょうか。」
「あぁ、よろしく頼む。
それと、明日はDolceのマネージャー達による緊急会議が開かれることになった。
俺もそこに参加する。」
「承知いたしました。」
「……。」
(さて、明日は我々ができる精一杯のことを考えなくてはな……)
瑛二は今自分達ができる事は何なのか、車の中で考えるのだった。
_車中
明人は運転しながら後部座席に乗っている瑛二に声をかけた。
「……社長、今回直面している件は
設立してから最大の危機といったところでしょうか。」
「あぁ……我々はとんでもない連中に目をつけられいるようだな。
そしてその中でもゆりに目をつけている……」
「……」