第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
『……貴方様の、仰る通りでございます。
現在進行形で、組織の本部があるという地区を大規模な陣営で捜査を進めております。
まだ明確な結果は出ておりませんが少しずつ炙り出している段階でございます。
もちろん、大きな進展があれば改めてご報告はさせて頂きます。』
「……はい、よろしくお願いします。」
瑛二はその言葉を丸呑みに信じていいのかと少し疑ったが
翔の言う通りに従うしかなかった。そして翔は言葉を続け瑛二にこう忠告をした。
『ですが、必要以上に我々と情報共有するということは
ゆりちゃん自身への危険も生じることをお忘れなく……。
もし彼女が我々に協力しているということが組織にバレれば
ゆりちゃんだけでなく皆様方にも危害が及びます。
彼女が組織と繋がっており我々に情報を流しているということは
他言無用でお願いします。
ゆりちゃんは、組織による監視下にも置かれていますからね……』
「っ……」
力強い口調で話す翔、事はそれほどに深刻だという事を改めて思い知らされた。
瑛二は1日でも早くDolceの元の姿に戻すべくメンバーには真実を明かしたいと
思っていたが今それをすることは許されないという事実に胸を締め付けられた。
ゆりは誰にも真実を言う事ができずメンバーもそれを理解する事が
出来ないまま事が進んでしまうと言うことが……。
だが瑛二は翔の言葉に返事をすることしかできない……。
「っ……はい、私や涼介はゆりを信じると決めています。
それはまた三船くんも同じです。
ゆりのしている行動を全て信じると……」
『心苦しい状況はまだ続くと思われますが、今しばらくの辛抱とさせてください。
全て話す日が来るまで……』
「あぁ……よろしく頼みます。
我々は、少しでもあの子達にできた溝を埋めることに専念しましょう……」
『よろしくお願いいたします。
では、お話が以上であれば私はこの辺りで失礼いたします。』
「はい、こちらこそお時間を頂きありがとうございます。
ではまた……」
『はい。』
こうして2人は電話を切り瑛二はスマホを机の上に置いた。
そして高層ビルが立ち並ぶ夜景が映る窓際に体を向けた。
「……」