第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
電話越しからは風磨の気まずそうな声が聞こえてきた。
涼介は風磨から詳しくその時の状況を把握すべく話を聞くことにした。
「ゆりちゃんとだけでなく、
千鶴ちゃん愛美ちゃんとも亀裂が入ってしまったってこと?」
『はい……凪咲ちゃんと来夢ちゃんはまだ大丈夫だとは思うんですけど
来夢ちゃんのほうは泣いちゃって……』
「っ大事なツアー前に、なかなかの深刻具合だな……6人の心がバラバラじゃ、
とてもじゃないけど……」
『……史上最悪のライブに、なるかもしれないですね。
このままじゃ……』
「あぁ……5対1どころか、これじゃ本当に全員バラバラ……
こんなバラバラな状態で国立スタートはきつすぎる。
かと言って、今頃日程を変えるなんてこともできない……」
『っ6人を信じるにも、今の状態じゃとてもじゃないですけど……
僕たちにだって、できることは限られてきます……。
一体どうすれば……』
「6人を信じる、時間が解決してくれるとしてももかなり掛かる。
1ヶ月程度であの溝が埋まるとは、正直思えないよ。
今日の様子を見る限りはね……それに、
まずゆりちゃんと組織が関わる案件が解決しないことには始まらない……」
涼介はハンドルをぎゅっと握り締め青に変わった信号を通過した。
運転しながらも自分が何もできないもどかしさに涼介は胸を痛めた。
『やっぱり、組織の解決はかなり時間掛かりますよね……
北京の時だって、かなりギリギリでしたし……このまま、
あの人たちを信じるしかないんですか?』
「っ……あぁ、俺たちは結局櫻井さんたちに頼るしかできねぇんだよ……。
北京の時俺たちは無力だった……どんなに時間が掛かろうが、
この事件もまた解決できるのはあの人たちしかいない……」
『っ……僕、正直これからどうすればいいか分からないです。
今日来海と飯食って来海の気持ちや言い分も理解したつもりだけど
やっぱり今日のゆりちゃんに対する最後の態度は庇うに庇えなくて……
来海も、それは十分にわかって反省はしてますけど謝ったところで
許してくれるかどうかさえ……特に今日の愛美ちゃんは
今までにないくらい感情的でもしかしたらゆりちゃん以上に
仲直りするのは難しいかもしれない……』
電話越しから聞こえてくる風磨の不安げな声、
涼介はとある決断をした……。
