第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
「ねぇねぇ、ミカンもステージに立たせたいんだけどいい?」
「来夢がそれをやりたいって言うなら紙にまとめてみなさい。」
「うん!お姉ちゃんはもうまとまったの?」
「ある程度はね、でももう少し修正入れるわ。」
小鳥遊姉妹は順調に考えをまとめているようだ。
他のメンバーも同様に着実に考えをまとめているが
ゆりはペンを止まらせていた……。
「……。」
(MissYou以外で私が輝けるもの……
私が生まれ変わるにはどんなパフォーマンスを見せればいいんだろ……)
あまりペンが進んでいないゆりの様子にいち早く気づいた来海は
ゆりに声をかけた。
「ゆり、ペン止まってるけどどうしたの?」
「えっと……ダンスか歌メインでやろうかなっては考えてはいるけど
どうまとめようかなって少し悩んでるところ……でも大丈夫だよ。
時間内にはまとめるから……」
「……そう、」
来海は少しの間をあけて『そう』とだけ言うと再び自分の手元に目線を戻した。
「……。」
(らいちゃんはミカンちゃん入れるのか……
もしかしてローラースケートかな?
ローラーパフォーマンスもいいけどそれだと被っちゃう……。
やっぱり、アイドルの基本である歌とダンスをメインに取り入れよう。
あえて王道、他のみんなはそれぞれ個性を活かすものを編み出すだろうから
私はあえてシンプルに……シンプル?)
ゆりがひとりで考えている時ふと頭にあることが思い浮かび上がってきた……。
_私に、個性ってあるの?
私には特別これが得意、これが苦手なものはほとんどない。
あってもそれほど印象には残らないレベル……。
あったとしても心霊系が駄目なところかな……?
でもそれだけじゃつまらない……私は、
良く言えばなんでもある程度はこなせる優等生、
悪く言えばつまらない人間……私には、
来海みたいにみんなをまとめるリーダーシップがあるわけでもない。
凪咲みたいに常に成績トップの学績を残してるわけでもない。
来夢みたいにローラースケートのアクロバットができるわけでもない。
愛美みたいに大食いっていう得意があるわけでもない。
千鶴みたいにお笑いを極めている面白い人間でもない。
私は、
_つまらない人間……。