第7章 ☆Story25☆ 収束
「……私と憲吾が初めて会ったのは、
ヤラカシの人たちに追い回されていた時で助けてくれたの。
その頃から憲吾のことが気になってて、
2回目会った時は私と藤ヶ谷さんが遊びに行った日……
その日に班田とたまたまぶつかって、絡まれたの。
その時に、また憲吾が助けてくれた……」
「それだけ……それだけで、
ゆりまで危険な目に合わせてたってことなんだ……
その班田って奴……」
「っまぁ……多分、
憲吾って極力誰かと一緒にいたりすることってないから……
班田さんは、私と憲吾が凄く親しい仲に見えたんだと思う。
その時の憲吾は、
多分私のことはそんなに思ってなかっただろうけどさ……」
「……でも、憲吾さんってゆりを何度も助けてくれたんだね……
もしかして、今日の事件も憲吾さん……」
「うん。試合を放り投げて、来てくれたの……
絶対罠だって分かってても、来てくれたの……」
ゆりは目に涙を浮かべた。
「ゆり……」
千鶴はそっとゆりの背中を撫でた。
「だから今……すごい申し訳ない気持ちでいっぱいなの……
私が巻き込まれなきゃ憲吾たちはちゃんと試合に参加できて、
あんな怪我だってすること、なかったはずなのに……」
「っもしかして、憲吾さんって今……」
「うん……病院、
病院で、治療受けてると思う……っずっと、
あんなに殴られたり蹴られたりしてたから……っ……」
その時のことを思い出してしまい涙を流すゆりは
今病院にいるであろう憲吾がただ無事であることを祈っていた。
「っ私のせいで……」
「っゆりは何も悪くないって……!
その憲吾さんだって、悪くないし……全部悪いのは、
逆恨みしてた班田でしょ?」
「っそうかもしれないけど……私なんかのために憲吾は……」
「……それは、ゆりのことがとても大切だからでしょ?」
ゆりの顔を覗き込む千鶴、
ゆりは涙を流しながら視線を千鶴に向けた。
「っ……」
「誰だって大切な人に身の危険が迫ってたら……そうなるんじゃないの?
ゆりだって、そうじゃないの?」
「っ……」