第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
「お前は、アイツのこと本当はどう思ってんだよ……」
「……。」
憲吾は響に感謝の気持ちを表しているような話し方のため
宙が響を必要以上に憎む必要があるのかと感じた。
ゆりひとりだけの理由で響を宙自身の敵と見なしていいのか……
「俺は、どんな理由であれアイツを許せない……
ゆりにしたことは到底許されることじゃない……けどお前は違う。
アイツに、感謝してんだろ?
命を救ってくれて……」
「……確かに、オレを生かしてくれたことは感謝してるよ。けど……
_そんなことわざわざ聞かされたくなかった。
向こうが何も言って来なければ、オレは普通の高校生として過ごせてた。
ボクシングも、モデルの仕事も全部心の底から楽しめてたと思う……」
「っ……」
「兄貴と出会ってから、オレの人生は本当に変わったよ……
オレには兄ちゃんしか兄ちゃんがいないって思ってたのに、
兄ちゃんと双子兄弟でオレのもう一人の兄ちゃんとか……
マジふざけんなよって感じ?
オレの兄ちゃんは兄ちゃんだけ……今更顔見せてきたってオレには……」
「っ宙……」
宙は話しながら涙を流していた。
憲吾は何もかける言葉が出ずただ宙の話に耳を傾けた。
「ま、オレも兄貴と接触したことでオレも何かと組織の手伝いをさせられた……
けど、本格的に駒にさせられたのはゆりちゃんのことだね……」
「ぇ……?」
「これも偶然か必然か、憲吾くんは棄権した試合の代わりであった代替試合で
オレと対戦することになった。この条件は、本当に偶然……。
オレが大会に優勝してたことでオレは憲吾くんの相手に選ばれた。
でもそんな憲吾くんは兄貴が目をつけたゆりちゃんの彼氏……
兄貴からして、利用しない手はないでしょ?」
「……ゆりのこと、最初はアイツのために動いてたのか?」
「……ま、何やかんや言って結局は血の繋がりはある兄貴だから……
それなり情があったのかもね。
恩返しじゃないけど……兄貴の役に立てないかなって思ったのかもね……」
「っ……」
「けどオレも、ガチでゆりちゃんのこと好きになっちゃった……
兄貴の指示でも、オレのほっぺにキスしてくれたことや初めて抱いた時……
どんどん、ゆりちゃんのことが好きになった……」
「っ……」