第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
「父親を殺した経緯はまた後で話すよ。
まぁ、双子でこんなにも境遇が違うんだからグレても仕方ないよね……」
「っ……」
自傷的な笑みを浮かべながら話す宙、
過去の話は宙にとって辛いものなのだと感じた……。
「うちが裏社会寄りの家系とはいえ、
うちの母さんは普通の暮らしをしたい普通の人。
結婚した頃はまさか裏組織を束ねてる組頭だなんて思わなかっただろうね。
表向きはクラブ経営の取締役とはいえ……」
「っ……逆にお前らの父親は、どんな奴だったんだ?」
「オレは一応、一般家庭の中で生まれたていたから……
それに母さんが再婚後に生まれた子供だからさ。
だから親父のことは特に聞かされなかった。
親父のことを聞いたのは兄貴と再会した数年前かな?
まあ、オレと親父に血の繋がりはないけど。」
「お前にとっては、他人同然ってことか……」
「うん……でも兄ちゃん、最のほうはオレの父さんを実の父としてるよ。」
「っなんで……」
「そりゃ、あの2人が生まれた年に離婚したんだもん。
母さんもその後すぐに別の男・今の父さんと再婚したんだからね。」
「っ……けど、お前の母親は組織のこと知ってるんだろ?
それを野放しなんてこと……」
「うん、普通ならそうだよね。
このまま逃せば警察にあっさり逮捕なんてこともあり得るんだから。」
「お前の母親は、死んでないのか?」
「死んでないよ。だって、都合よく母さんの記憶を消したんだから。
組織を抜ける時に……」
「っ!?」
(記憶を消す?
そんなこと、できるって言うのか……?)
宙から出る言葉は全部憲吾の想像がつかないものばかりだった。
そして宙はまだ話を続ける……。
「親父も親父で、母さんを殺したくなかったんだろうね。
それは愛してたからかただ死体を捜査されるのが嫌だったからか、
オレには知ったこっちゃないけど……
それで母さんは組織の記憶を消されたまま兄ちゃんを連れて父さんと再婚、
母さんも自分の子供は兄ちゃんとオレだけってしか認識してない。」
「っ……なぜ母親は、響のほうも連れて行かなかったんだ?
同時に生まれた子供を引き離すなんてこと……!」
「後継を残す為だろうね。
これは兄貴も赤ん坊の時だし誰も真実はわからない。
必然に兄貴を選んだのかただ適当に選んだのか……
死んだ親父にしかわからないよ……」
