第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
憲吾side
ゆり達が出ていき残った憲吾と瑛二、
瑛二は憲吾をソファーに座らせた。
「三船くん……せっかく来てくれたのにすまなかったな……
君たちを、前と同じようにしたかったのだが……」
「俺が勝手に押し掛けただけです……美澤社長は何も……
ゆりと直接話す場を頂けた、それだけで俺は十分です。
ありがとうございました。」
憲吾は瑛二に頭を下げながらお礼を述べた。
瑛二は複雑そうにも眉を下げながら憲吾を見た。
「っ三船くん……」
「今の俺に……ゆりにできることはありません……ただ、
遠くからゆりの幸せを願うことしか俺には……」
「っ君は……!そこまでしてゆりを……
っ今どんなに君が辛いか、わかってるつもりだ……三船くん、
今ここにゆりはいない……君の本音、
俺にだけでも聞かせてくれないか?」
「っ……」
瑛二は憲吾の肩に手を置いた。
憲吾がどれほどゆりを想っているかを知っている瑛二は
このまま憲吾を帰すわけにはいかなかった。
ゆりと憲吾がそれぞれ同じ苦しみを抱いているなら
少しでもその苦しみを取り除いてやりたいと願った……。
「三船くん……君はあんな強がりを言ったが……本当は
ゆりに伝えたかったんだろ?
誰よりも、ゆりを大好きだって……」
「っ!!」
瑛二の言葉に目を大きく開く憲吾……
その言葉を、あの場で言えたらどんなによかっただろうか……
東郷宙の前で堂々と言いたかった……
胸の内を暴かれるような感覚に陥った……。
「……悔しい、よな……あれほどお互いを大切に想い合っていたのに
あんな形で離れてしまうなんて……」
「っ……」
瑛二の言葉に涙を浮かべる憲吾、
今まで我慢していた感情が溢れ出そうだった……。
「っ俺……ほんとは……、っ……」
「……。」
憲吾の背中を優しくさする瑛二、まるで親に励まされているような感覚を覚えた……。
「っ俺……すげぇ、悔しかった……!
ゆりがまるで、アイツのほうを頼ってるように見えて……
俺には……っ俺にはもう何もできねぇのかって……!」
「……。」
今までにないほどの感情を溢れさせる憲吾、
瑛二はただ憲吾の話を聞き続けた……。