第21章 ☆Bad END☆ エピローグ ー主人公編ー
「っすみません、」
「……。」
「っ……?」
(パパ……?)
太輔に呼び止められ足を止めるゆりと響、
響は軽く体の向きを太輔に向けたがゆりは振り返らなかった。
もし振り返れば自分が藤ヶ谷ゆりと分かり
混乱させる恐れがあったからだ……。
「何の用だ?」
響は声のトーンを低めにし少し圧を掛けた。
太輔は少し気まずそうにしながら答えた。
「っいえ……娘に、少し似てるような気がしたものでつい……」
「……。」_ギュッ…
(ごめんねパパ……こんなに親不孝な娘で……
早く私の前から消えてよ……)
ゆりは響の腕をギュッと握った。
「……そうか、用が特にないなら失礼する。
行くぞ。」
「うん、」
響は特に太輔に追及することもなくゆりを連れその場から離れた。
そして案内された席に着きメニューを決めそれを注文した。
料理が運ばれてくるまで他愛のない会話をする2人であったが
ゆりはあえて太輔達の話しをした。あくまで他人として……
「さっきの人何だってんですかね?
娘さんと似てるみたいなこと言ってましたけど」
「さぁな……連れの娘とお前が少し似てたんじゃねぇか?」
「そう言われれば似てたかもー(苦笑)
なんか藤ヶ谷ゆりみたいな髪型もしてたね。」
「……そうだな、」
「……。」
(響さんも、わざわざ話さないよね……あの人が私の父親だって……)
会話をしているうちに料理が運ばれ夜景を楽しみながら料理を堪能した。
デザートまで食べ終え帰ることにした2人、ゆりは満腹感と
神経を張り巡らしていたこともあり睡魔が襲いビルに着く頃には
ウトウトとしていた。だがゆりはふと響に甘えたくなった……。
「あの、」
「何だ?」
「今日、響さんのベッドで一緒に寝たい……だめ、かな?」
(もしかしたら、こうして過ごせるのも少なくなるかもだし……)
響を見上げるゆり、
響は特に表情を変えることなくゆりの頭に手を置いた。
「別に、駄目じゃねぇよ。
風呂上がったら好きにしてていいぞ。」
「うんっ」
(明日は本当にどうなるかわからない……
少しでも、響さんと一緒に居たい……)
こうして2人は腕を組みながらプライベートルームへ向かった。