第7章 トラ男とパン女の攻防戦
ここまでするつもりはなかった、と言い訳だけさせてほしい。
好きな女と密室で二人きりという状況に、下心を抱かない男はまずいないだろう。
例に漏れず、当然ローもなにかしらの期待はしていた。
これまでずっと、お預け期間が長かったから、少しくらい美味しい思いをしたいと思っても罰は当たらないはずだ。
しかし、ムギを相手にすると、理想と現実はこうも違うのだと思い知らされる。
それが良い意味なのか悪い意味なのかは、紙一重。
最初は本当に、キスがしたかっただけ。
いつまでも身のない勉強にしがみついて、駄々をこねるムギをキスのひとつで黙らせて、ベッドに転がしてやればよかった。
けれど、長らく想い続けていた欲求はローが自覚していた以上に面倒で、キスよりも先を求めている。
ほんの少し、と欲を掻いたのがいけなかったのだと、今ならばわかる。
じゃれ合いの相手をムギに求めるには、あまりに好きすぎて、リスクが高すぎた。
女性らしく膨らむ胸に触れたら、なんとムギは下着をつけておらず、あまりの無防備さに目眩がした。
さらには耳を齧ったら、そこでもやはり予想外。
可愛らしく嫌がりながら下半身に響く声を上げられたら、そこからはもう自制との戦いだ。
胸に触れたら、直に触りたくなった。
直に触れたら、もっと下の、身体の内側に触りたくなった。
これ以上はまずい。
そう何度も思いながらも手は止まらずに、正真正銘初心なムギを弄くり回した。
そして、なにより一番予想を裏切られたこと。
ムギは処女のくせに、異常なほど感度が良かった。