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リンゴ

第3章 黄色との再会







さやは海常のミィーティングが終わるのを
変わらず観客席で待った。


タンタンタン
と誰かが階段を登ってくる音が聞こえる。


(涼太かな?)


ふと階段の方を見ると

先程の黄瀬の先輩だった。

先輩はさやの方を見ると少し固まり
ゆっくりとした足取りで近づいてきた。



「あー、その、あんたが黄瀬の彼女か?」


「はい。そうですが
なにかご用ですか?」



あ、俺笠松ってんだけど
黄瀬の先輩で、チームのキャプテンで

笠松と名乗った男は
たどたどしく話しながら視線があっちにいったりこっちにいったり



「笠松さん、それでどうかしたんですか?」


「ああ、そうだな…あー
黄瀬の奴がちょっと待ってくれってっ…!
今…あいつこっちに来られねー感じで…!」



ワタワタしながら
一生懸命話そうとする笠松に
なんだかおかしくなってしまってつい笑ってしまった。



「っ….!な、んだよっ…
そんなにおかしいかよ…」


「すみません、ただ少し
試合とのギャップに惹かれてしまって」


「なっ…なっ…なにいって!!」



ボンッと爆発音がしそうな勢いで
笠松の顔が真っ赤に染まった。

ついイタズラしたくなってしまうのは性分だ。

女に慣れていないのか
人見知りなのかはわからないが

慌てる様子を眺めているのは面白かった。




「笠松さんは私の話し相手になりに来てくださったんですか?」


「いやっ…ちがっ…伝言だけでっ…」


「そうなんですか?
でも、十分時間すぎちゃったみたいですね。

涼太、お疲れ様。」



さやが声をかけると
階段からひょこっと黄瀬が顔を出した。

黄瀬は少しきまづそうにさやに近づく。



「笠松先輩何やってんすかもうー
伝言頼んだだけなのにー
さやに惚れちゃだめっすよ?」


「馬鹿野郎!な、何言ってんだ!
ちゃんと伝言はしてやっただろうが!
先輩を足に使うなんて身の程を知りやがれ!」


「ちょっ!いてっ!
笠松先輩ひどいっすー!」


「お前来たなら俺帰るわ
今日はお疲れ

あの…あざした…」


笠松は最後に一言さやに声をかけていくと
階段を降り、帰って行った







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