ヤマネコ-ノ-ツガイ【アッシュ】BANANAFISH
第14章 消えない傷
《アスランside》
ガチャ…とドアが開くと、中から裸の人がバッとディノに飛び付いた。
「パパーっ!」
「…っ!?」
「おぉ…クリス。よしよし、待たせたね」
「うん!僕、ベルが鳴るのを今か今かと楽しみにしてたんだよ!」
「そうか、いい子だね。服はどうしたんだい?」
「服なんかいらないよ、だってすぐに脱いじゃうでしょう?」
「その前に今日は少し話をしようと思ってね」
「そっかあ、すぐにシたかったな。あ…この子がアッシュ?」
「あぁ、そうだよ。挨拶をしてやりなさい」
少しだけ僕より身長が高い。
ライトブロンドの切りそろえられたボブヘアはサラサラと美しく揺れる。まっすぐにじっと見つめてくるブルーの瞳に、僕は少し戸惑ってしまう。
彼は僕の目の前に手を差し出した。
「はじめまして、アッシュ。僕はクリストファー・ウィンストン、クリスって呼んでね。よろしく」
「…はじめまして、僕はアスラン・カーレンリース。よろしくね」
差し出された手を握る。
ニッコリと綺麗に微笑んだ彼
なんかこの人…、
「あっ…今、僕のこと女の子みたいって思ったでしょ?」
「えっ、あ…その」
「ははっ、やっぱりね!…僕のこと女の子だと思ってくれてもいいよ?」
僕の唇に人差し指をそっと置いて片目を瞑りそう言った。
「っ…」
「さてクリス。そろそろ中に入れておくれ。話はソファでするとしよう」
僕たちは部屋の中に入った。
そこは昨日ディノに通された部屋よりひと回り小さいものの、家具はやはり立派で落ち着かない。
僕はテーブルを挟んで2人の向かい側に座る。