第4章 培われしは藍晶石の光輝
手首を離され、指を秘部から抜かれれば、彼が私から離れる。
「…やめだ、服着直せ」
『……え、…ぁ…ぅ…?』
「起き上がってもいい」
『ご、め…「謝んな」っひ、…ッごめんな、さ…っ』
ごめんなさい、怒らないで。
好きなように使ってくれていいから、これ以上痛いことしないで…乱暴しないで、怒らないで。
「……っ、…おい、俺だ………事情は後で説明すっから、とりあえずリアに代わる」
向けられる携帯。
差し出されたそれでまた撮られるのかと思ったけれど、焦点の合わない目を見て呆れたのか、彼はそれを操作した。
すると、聞こえてきたのは久しく聞く声。
「リアちゃん?何、こんな戦争真っ只中で惚気の報告かい?」
『……だざい、さん…?』
「!おや?可愛らしい声が…なんだか今日は弱々しいじゃあないか。どうしたの」
『……たすけて、…私、殺して』
「…何かあったんだね?大丈夫、待ってなさい。すぐに駆け付け……ああほら、そんなに泣かないの」
やっと、吐き出せそうな気がした。
やっと何かが溢れてきた。
『だざ…、わ、たし…わた、……ぁ、…』
「…中也、何した?大体想像はつくけど…なんで、君みたいな奴がこの子にそんな真似を?」
「……聞きだせって言われたことがあってな」
「成程?上からの命令なわけだ…リアちゃん?聞こえる?私の声」
『…ん』
携帯を取って、両腕でぎゅ、と抱きしめる。
私にある安息は、そんなちっぽけな行為だけ。
「何か、隠してることあったの?」
『……隠して…、…だ、って…ダメって、言うから』
「君は、何が嫌だった?…何を感じた?」
『………ちゅうや、さんが…たおれてた』
ゆっくり、発音して、呼吸を整えながら彼に話す。
太宰さんは、怒らないでいてくれる…聞いてくれる。
約束したもの。
約束してくれたもの。
「中也が?…どういうこと?」
『未来、視たの。……だ、から、いやだって……なの、にきいてくれ、な…ッ、わた、し悪くな……、わるい、…?わたし?わたし、ダメ…??』
「…ダメじゃないね、それは。君は強い子だ…今そっちに向かっているから、とりあえずまずは服を着なさい。風邪をひいたら、中也にも移してしまうよ?」
『……はい』
「うん、いい子だね。それじゃあ今度は、今手に持ってる携帯、思いっきり中也にぶん投げな」
『?、…え』
