第4章 培われしは藍晶石の光輝
『…私にそんなことして無事でいられるとお思いですか?……私はこの身体の性質上、組合にも探偵社にも味方につける人間です…敵に回られては厄介なのでは?』
「おっと、それは困った。それではそんな部下の指導不足で哀れな上司は処分せねばならないな」
『……Qを出すなら、中原幹部の戦線離脱が私の希望です。それが通らないなら、納得できません』
動揺するしかない中也だが、首領ははあ、と息を吐いて一言言う。
「……中原君、少し指導してきてあげなさい。音を上げるまで、キツめにね」
「首領、?…何も、そこまで追い詰める程の案件では「このまま彼女の意見を通してしまっては、危険にさらされるのは彼女自身だよ?この子はそれを分かっていて隠している…狡い子だ」…リア、お前何考えてる」
『…何も。…貴方が戦線から外れてくれるならそれでいい』
「俺が外れて何が好転する?その分お前含めたポートマフィアが『私には組織なんかよりも大事な人がいるのよ…ッ、絶対、譲らない』……首領、せめて軟禁くらいで勘弁してくれませんか」
「軟禁ねぇ…偉く君らしくない提案だ。…それでもいいけれど、そうすると監視役を別に頼んでつける羽目になる……それでもいいのかい?」
「…自分の目の届く範囲で置いておくことは、叶いませんか」
まさか、そこまで彼が足掻くとは思わなかった。
私の勝手な都合なのに、なんでそんなに優しくするの。
「ダメだ。それでは君を外に出せなくなる…それに彼女は、なんと言っても悟りの能力を持っているからね。作戦の進行状況を悟られないよう、常に気をそらし続けなければならない。どういうことか、分かるかい?」
「………自分で、説得します」
「そう言ってくれると思っていたよ」
手首を軽く掴まれて、そのまま踵を返す中也に引かれる。
…待って、なんで分かってくんないの。
私がこんなに必死になるのなんて、全部貴方のことしかないはずなのに。
なんで、そんな表情で私の事連れてくの。
首領室から出て、連れていかれたのは尋問用の個室。
仮眠用の寝台に座らされれば、また問われた。
「……お前、何考えてんだよ。…あの人は、組織を取る人だ…だから俺達はついて行くんだ、分かるか」
『…私には組織よりも大切な人がいるのよ。分からないわ』
「分からねえか?…お前が何考えてんのか拷問しろって言われてんだぞ、俺は」
