第4章 培われしは藍晶石の光輝
立原君が追記事項を確認してからまた自身の執務室に戻れば、はあ、と中也がため息を吐く。
「…服、俺が着せればいい?」
『え、…いい、ん…ですか』
「いいよ、それくらいの我儘聞いてやるっつの…仕事で使ってた方でいいんだろ」
まさかの提案に、目を丸くさせる。
目の前が明るくなったかのようにぱあ、と輝いた気がする。
すぐに彼の外套を脱いで、それを畳んでソファーに置けば、しかしやはり目を背けて耳をほんのりと紅く染められていた。
「あの…あんまり、見ねぇから。……いいな」
『?見てもいいよ??』
「手前その天然だけはマジでなんとかならねえもんか…?」
シャツの袖に腕を通されて、それからボタンを上からとめられていく。
しかし、胸元に触れるというところで彼の手は躊躇うかのようにして止まってしまった。
『…いいよ、私がお願いしてることだから』
「……こっちにも心の準備ってもんがあんだよ」
___クッソ、…柔らけぇ…
相当葛藤しているのだろう。
思考が漏れ出すぎだ。
まあ、こんなことで意識されるくらいには女の子として見られているのなら…それはそれで、嬉しいけれど。
「お前さぁ…もう少し、俺が健全なる男児であること理解した方がいいと思うんだけど」
『…他の子にはしないでしょう、こういうこと』
「するわけねぇだろ気色悪ぃ」
散々な言い草。
吐き捨てるように言ったその表情には、先程までの周知はどこへやら、怪訝そうに眉間にシワが寄っていた。
『へえ、私にするのも?』
「…気色悪かったらしてねえだろ、俺だぞ」
『…ん。だからね、欲しかったの』
彼の目が丸くなる。
意外だとでも言うように、はたまたどこか腑に落ちたかのようにして。
『他の人が持ってない中也さん、いっぱい私のにしたくて』
ついうっかり。てへ。
なんて茶化してみせても、彼は怒りはしないし、いつものように喚きもしない。
「……ちょっと今のドキッとしたわ。…印つけていい?」
『マーキング?…いい、ですよ』
キャミソールを捲ると、彼に背中と腰を支えられ、そのまま下腹部に口付けられる。
あ、なんかこれ恥ずかしいかも…なんでだろ、お腹なんか…
『ぁ、…あん、ま…みな…でくださ、…っ』
「…っ、……綺麗だよ」
『っひぁ、…ッ…♡』
そこに紅い華を咲かせてから、慈しむように舐めていった。
