第4章 培われしは藍晶石の光輝
「つか、そんなにあれならいっその事籍入れちまえば?家族だったら資金援助されても苦にならねえだろ」
『……か、仮面夫婦ってやつですか』
「誰が仮面だしばくぞ…まあ、どっかの誰かさん的には?結婚はまだ反対だな。流石に自分の人生を預ける相手だ……十六の子供が決断するには早すぎる」
こうやって、猶予をくれてしまうから。
だから余計に好きになるのに。
『そうね…どっかの誰かさんが他の子のこと好きになった時に離れられるようにしとかなくちゃだし』
「お前なんでそんなネガティブなんだよ?」
『だ、だって私…なんにもない、から』
「え?そんなに頭も良くて飛び入りで準幹部になっちまうくらいに強いのにか?」
『…そういうのじゃ、なくて』
自信が無いから、つなぎとめておいて欲しいの。
だから、リードできないの。
連れ回してもらえなきゃ、自分じゃ何も考えられなくなっちゃうの。
「…言っとくけど、お前のフィアンセさん…世間一般から見てみたらとんでもない人種だぜ?酒は飲むわ、そのくせ酒癖悪いわ喧嘩は好きだわマフィアの幹部だわ…そんなんに寄り付く女がいると思うか?」
「おい」
『私は、大好きだもの…多分』
はっきり、それがどういう思いでの好きかは断言できないけれど。
多分、男の人として受け入れられるのはこの人だけなんだろうって思うから。
…私には、貴方しかいないから。
けど、貴方には私以外にもいるでしょう…?
「……中也さん、この子相当一途っすよ?」
「…俺も負けてねえと思うんだけどなぁ…だって他の女にそもそも興味ねぇし」
「ですよねぇ?女性絡みのイベント毎だって仕事だし、夜が浮かれてるようなシーズンでも仕事だし…仕事と結婚してるようなものじゃないすか」
『リア仕事に負けちゃった…』
「仕事とは結婚できねえから安心しな」
「…大丈夫だと思うぜ?この人、女の裸見たってスルーできるくらいには興味無いような人なんだ…それがあの反応って、お前相当大事にされてんぞ?」
女の裸見てスルーできるってどういう事よ。
じ、と不満げに見つめてやれば、そんな事あったか?と惚ける中也。
「そもそも女を女とも思わねぇような人だから安心しろ、この人ん中で女っつったらお前だけだ」
「手前、聞いてりゃボロクソ言ってくれ『本当…?…リアと一緒、?』…よくやった立原、今度奢ってやる」
