第4章 培われしは藍晶石の光輝
お目当ての葡萄酒を二十九日に到着予定で配達受注し、それからまた買い物の続き。
エリスちゃんの服を買い漁った後で食料品を見て漁り、大量にそれらを仕入れていく。
妖館宛に。
多分歩さんなら怒ってても言いくるめられるし。
『…問題は作る時間なんですよね……あの人目の前で料理させてくれにくいから』
「……任務つけておこうか?」
『た、誕生日にですか』
「ああ、それは確かにあまりにもあれだねぇ、折角おやすみ作ってあげようとしてるのに……ふむ。妖館の方々に協力してもらってみては?」
『リアより他の人との方がいっぱい一緒にいるってどういうことですか…?』
「リアちゃん?目怖いよ??」
失礼しました、と雰囲気を改める。
…しかし、どうしたものか。
出来ることならばサプライズにしたいところなのだけれど。
と、そこでふと思い付いたのは、悪い悪戯。
『…あ、分かった。リアが誘拐された体でいきましょ』
「それは…かなり食いつきそうだねぇ彼。どうするの?」
『……あんまり心配させない方向にしときます、やっぱり』
ふ、と微笑まれたような気がした。
けれど、彼の記念日だから…あんまり心労はかけさせたくないし。
「それじゃあ、ここは僕達に任せてみなさい。仕事はさせないけれど、こちらの予定に付き合ってもらうことにしよう」
『…す、すぐに返してくださいね?』
「勿論さ。君から連絡してくれればすぐにそのように手配しよう」
『……中也君て何が好きか分かります?』
「お酒に合うものかなぁ…割と好きなジャンルも幅広いし、美味しいもの……何より君の手料理なら、なんでも喜んでくれると思うよ」
彼、リアちゃんのこと大好きだから。
言われる言葉に他意は無い、首領の思うそのままの言葉だ。
そっか、あの人も私の事好きなのか。
なんて心の中で唱えて、嬉しくなって。
フレンチにしようか、イタリアンにしようか…ああ、でも和食も好きだよなぁあの人。
けど、折角ならちょっと小洒落たもの作ってあげたいし。
「…リアちゃん?耳生えそうな表情してるよ??」
『生えません』
「中也君からはよく惚気られるんだけどねぇ…完全変化することもあるんだって?太宰君以来なんじゃないの、そんな相手」
『太宰さん…そっか、太宰さんだ。太宰さんならいっぱい中也君のこと知ってそう!』
