第4章 培われしは藍晶石の光輝
悟りの能力を持つ彼女に、嘘は通用しない。
聴かれれば、バレる。
それを承知で知るかどうか…選ぶのは俺だと夏目は言った。
「…手前らの面子にも関わる問題なんじゃないのかよ」
「んふふ、僕達は慣れてるから。ていうか寧ろ、あの子があのままでいる方が見てられないし?…中也たんは転生しないんだから、生きてる内に伝えないと後悔するのはどう考えてもあの子だもの」
「まさか海音と中原さんに面識があったとは驚きましたがね」
やけに、親しそうな御狐神。
そんなにも、有名な奴なのだろうか。
親しい親友か何か…いや、もしくは血縁者で良くしてくれた奴だった?
「で、どうする?君が聞くって言うなら、僕らは包み隠さず君に話す…彼女が自暴自棄になっても全力でフォローする」
「…一つ、先に聞かせてくれ。俺がそれを知る権利は…あるのか?他の誰でもない、リアからしたら」
「!これは、興味深いことを気にする男だな?…成程、リアが選ぶだけのことはあるらしい………答えはYESだ」
「……それなら、いい。聞かせてくれ」
白波海音、そいつは一体何者なのか…いや、それは先祖返りということで確定したようなものか。
何せあの姿に、あの目の色…先祖返り達がその能力を発する時のそれと似たような…___
そこまでリアの話を思い返して、ふと…唐突に思い返したことがある。
あいつが普段前髪で隠している目の色だ…あれは確か、少し暗めの紅色だった。
しかし、妖狐に変化する時にはもう片方の蒼眼になって、両方とも怪しく…しかしどこか神秘的に光って…?
それならば、彼女のまだ教えてくれていない“もう一つ”の先祖返りの姿に変化するならば…両眼、紅色に光るのではないだろうか。
そしてそれは…俺の頭に思い描く、白波海音………“下半身が鱗でできた、半人半魚の姿をしていた”あの人物と、確かに瓜二つになって想像出来て。
「あれぇ…もしかして中也たん、リアたんの目の色、“見せてもらった”?」
「……やっべ、俺マジで馬鹿だったのかもしれねぇわ」
「やっと気づいたのか、家畜よ…リアの大元の妖怪の血は、何を隠そう“人魚の血”だ。人魚の伝説を知っているか?」
これも、彼女の教えてくれた話と…当てはまってしまう。
「…血肉を食らうと…、…不老不死に、なる」
「正解〜!そんでもって、海音ちゃんは小学生の頃に亡くなったのよ」
