第4章 培われしは藍晶石の光輝
「リア?…おい、リア??」
『!!…へ…、…あ、ごめんなさい。何?』
「いや、いきなり固まっちまったからどうしたのかと」
『…ごめんなさい、ちょっとぼーっとしてた』
先祖返りでもなんでもない彼が相手なのだから、言ってしまったらいいのに。
どうしてそんなに我慢をするんだ。
苦しんでるのは君だけなのに。
なんて、他の三人の声が聴こえる。
それでも、私は言えない…言っちゃいけない。
「前世なぁ…でも俺、お前みたいな髪の奴に会ったことあるぜ?それも二回。まあ、人間って感じの容姿じゃあなかったが…もしかしたらお前らと同じような先祖返りだったのかもな」
もう一度会えることなら御礼がしたいくらいに恩があんのに。
遠くを見つめるような彼に、感情を抑える。
御礼だなんてとんでもない、寧ろそれは、私が貴方にするべきもの。
私がその二回…貴方は覚えていないかもしれないけど、加えて一回と今を含めて、どれだけ助けられているか。
どれだけ救われているか。
『人間って感じの容姿って…よくそれで驚かないのね。私だって耳とか尻尾とか生えたりするのにもう慣れてるし』
「異能力者の方がよっぽど歪な性格してる奴多いからなぁ?お前なんか人間らしすぎて気にならねえよ、そんな変化じゃ」
『…あっそ』
また、言った。
そうだ、貴方は貴方のままなんだ。
私の、神様…
「人間には流石に見えなかったけど…まあ、そいつは流石に神秘的だったな。…百目の夏目なんかなら、名前聞いたら分かったりとか都合のいいことねえか?」
「僕が関わったことのある子なら分かるけど、中也たんの記憶だけからってなるとちょっと時間かかるかなぁ?」
「おお、じゃあダメ元で聞いてみる。しらなみ あまねって奴なんだけど…」
「ふむ…“海音”ちゃんかぁ?……そうだねえ、僕は知ってる子だな。けど彼女はそれを教えられるより、探し出してもらえた方が嬉しいみたい♡」
先祖返りの家系はどこも栄えた家柄だし、調べてみたら?
そう言った残夏君はこちらを見ることも無く、あっけらかんとしている。
「確かに、言われてみればそれもそうだな?…本人の名前で出てくっかぁ?」
出てきたとしたら、それはつまらない新聞の記事。
ただの事件ののった、つまらない記事。
どうか、開かないでと…私には祈ることしかできなかった。
