第4章 培われしは藍晶石の光輝
「にしてもリアたん、もしかしてお酒飲んだ?」
『だぁから、まだ飲んでないってば残夏君?私元々お酒好きなのに我慢してるのよ?』
「でもでも、リアたん葡萄酒そんなに詳しくなかったじゃない?どっちかっていうと果実酒派だったし、お酒そこまで得意でもなかったでしょ??」
『…葡萄酒好きって知ってたから、調べてただけ』
彼がお酒好きだと知ったのは、ポートマフィアに入ってからそう時間がたたない頃のこと。
飲み仲間でもあるという広津さんから教わった話だ。
それから少し葡萄酒を調べて、料理に用いる程度の知識しかなかったけれどそれと合わせて勉強した。
…いつか振る舞えたら、なんて考えていたのが、まさか本当に実を結ぶだなんて思わなかったのだけれども。
「リアたんほんと一途よねぇ…?」
「?元々酒好きって…リア、お前未成年だよな?」
疑問を持った彼が、私に問う。
ああそうだ、彼は全くその辺りの知識がないのだった。
そりゃあそうか、彼は先祖返りでもなんでもない、ただの異能力者なのだから。
「ああ、中原さんはご存知ありませんでしたか…このメンバーだけの間ですし、話してみてもいいのでは?」
「ふははは!!!唐突に話を始めるこのドS!!!聞け、新たなる家畜よ!!」
先祖返りという存在は、血縁から成り立つシステムのようなもの。
父母を媒体として、ある時突然生まれる私達は、父母と外見を似つかわせず、生まれる度に同じ容姿で生まれてくる。
生まれる度に、というのがこのシステムの基盤なのだ。
「私達先祖返りは、所謂“転生”というものを運命的に持っている。容姿や能力だけでなく、不思議とその人生までもが前世の自分と同じようなものとなり…前世の記憶を持つものもいる」
「!!前世の…?」
「そう、例えば百目の先祖返りの僕や、悟りの能力を持つリアたんなんかは、強制的にこれまでの自分の事を思い出しちゃうってわけなんだけど…前世の記憶を持たない先祖返り達とは、それを共有しちゃあいけないんだよね」
「なるほど…それでこのメンバーだけの間ですしってことか」
『そういうことね』
「へえ…というと、なんだ?一途一途って、もしかして前世の頃から俺を知ってるとか……まあそんなわけねえか、俺はまだ二十二だし___」
言われた言葉に、胸がえぐられそうになった。
そう。そうよ、私は…ずっと…
