第102章 ずっと
「・・・・・・?」
しかしそこから聞こえてきたのは、電源が切られているか、電波が入らない所にいるか・・・という不通のアナウンスで。
電源を落とす事までしなくても良いのに。
それとも、今は彼にとって都合が悪かったのだろうか。
そう思っていた方が、少しは気持ちが落ち着く。
「!」
自分に言い聞かせるように、そうだったんだと心の中で繰り返していた時、突然玄関のドアを何度も叩く音が聞こえた。
・・・誰だろう。
インターホンを鳴らさないなんて。
急に走った緊張感の中、恐る恐る玄関の方へと向かった。
その間、何度もドアは叩かれ、まるで開けることを急かされているようで。
一応誰なのかは確認しなければ。
そう思い、ドアスコープを覗きかけた時。
「如月さん!そこにいるのよね!?」
「!」
これは・・・ジョディさん?
何故ここに彼女がいるのか。
そもそも、何故ここを知っているのか。
疑問を持ちつつも、念の為覗きかけたドアスコープに目をやれば、そこには声通りジョディさんの姿があった。
どうしたのか。
そう、ドア越しに聞きたかったけれど。
声が出せない今はそれができなくて。
とりあえず、何か急いでいる様子なのには間違いがないから。
掛けていた鍵を開け、ゆっくりドアを開いた。
「如月さん!変わった事はないわね!?」
「・・・?」
ドアの隙間から素早く手を入れられ大きくそれを開くと、私に顔をグッと近付けて。
その圧に押され僅かに身を引けば、ジョディさんは返事が無い私を不思議そうに見つめた。
「・・・!」
ここに来たということは、ジョディさんも私の状況を知っているものだと思っていたけれど。
赤井さんからは何も聞かされていないのか。
まあ、わざわざ言う事でもない。
『すみません、喉を痛めて声が出ないんです』
玄関に置いてあったメモにそう書いてジョディさんに見せると、すぐに納得した様子を見せた。
でも、持ち込んできた緊迫感の様なものは消さず、険しい表情のまま、突然私の腕を掴んだ。