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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第22章 葬儀と日常生活へ


「じゃあ、行ってくるね」


夕食を食べた。お風呂に入ってもらった。あとは寝るだけだ。



「オレが寝てからじゃねーのかよ」



パジャマ姿のサスケ君が
掛け布団をめくり、中に入った。

「えっ、でも」

掛け時計は8時50分を指す。今出て行かなきゃ現場に遅れる。カカシに怒られる。私は唸った。


「じゃ、じゃあさ、影分身を置いて行くから、ね?良い案でしょう?」



「なら、もう来なくて良いぜ」

サスケ君の答えは
即答に近い。

「…う"っ……」

それは、困る。
3代目にドヤされてしまう。

「わかったよ、サスケ君」

電球の紐を引っぱり
部屋を暗くした。

豆電球の
暗いオレンジの光が灯る。

「早く寝てね? 寝るまで横にいるから」

諦めた私。ベッドの横に座った。
両肘をついて、サスケ君の顔を近くで見た。全然…寝そうにない。


「………」

早く、寝ろー寝ろー

私は眠たくなれーと、
オーラを飛ばした。


「なにしてんだよ、花奏」

一瞬、サスケ君の顔が
緩まったように見えた。


「目が恐い」って眉間を
指で押されてしまう。



あははは。と笑ったあと、
暗闇のなかで手のひらを握った。

「サスケ君」

温かい小さな指が、
少しだけ動く。

「……寝れないの?」

ちがう。

もしかして病院でも

ちゃんと
寝れてなかったんじゃない?



「……夜が、好きじゃない」


サスケ君の声は小さい。私に手を握られたままだった。絶対に手を払われるかと思ったのに、そのままだった。


「そばにいるから。ゆっくり目を瞑って。安心して寝て?」


「ヒツジでも数えるのかよ」

そう言っても、サスケ君は
ゆっくり目を閉じる。



「影分身、置いて行くから、ゆっくり寝てね。なんかあったらすぐに分かるから」

片方の手で、
小さな頬を撫でた。
つるりとして気持ちいい。

「……花奏、……」

「ん? なに?」

名前を呼ばれたから、顔を近づけた。
小さな口が少し動く。

「お前のこと、母さんだなんて、思ってねーからな」

小さな指が私を掴む。
少し強めな力で。


「……うん。わかってるよ。当たり前じゃん」



私はサスケ君の
寝息が聞こえてくるまで、
ずっと、手を握っていた。

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