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幸福のレシピを貴方に。(食戟のソーマ)

第4章 ドキドキ!?宿泊研修。えっ!3年生だから参加しませんよ?


客人であり今回のおやつ作りの協力者の一人歌仙兼定は既に果物をあらかた切り終え、現在、スフレパンケーキの最後に飾る為の芸術的な作品を作るのに没頭していた。

腹に入れば皆同じだというのに、伊達の刀といい雅だの風流だのを大事にする人間は、こういった事に余念がない。

しかし、このお客人、手先が不得手らしい。
まな板の上には作品の残骸が転がってる。

「歌仙、苺や蜜柑での飾り切りは素人がする作業じゃないので、桃と林檎の薄切りしてなさい」

「いや、後もう少しで上手く」「人様の大事な食材を無駄にするつもりですか?言われた通りになさい。」
一瞬、ムッと眉を寄せるも言われた通りに桃を薄切りにしていく、流石は之定の銘刀。怒りが混じってるのか些か乱暴な手つきだが厚さが皆薄爪程均一に切られており、切り口も綺麗だ。

「花婿様、いかがなさいましたか?」
「次の指示を貰おうと思ってな。お前は何を作ってる?ジャムか?」
覗きこんだ鍋の中には果汁と大量の砂糖が入っていた。
「コンフィチュールを作ってます」「こ、こん?」

コンフィチュールとは砂糖や油で食材を漬け込む料理法の総称でジャムと似てる。

大きく違うのは使う砂糖の量と、作り方だそうだ。ジャムは果肉ごと砂糖で煮詰める為ほぼ固形物がなくゲル状になるが、コンフィチュールは果汁を煮詰めた後に果物を漬ける為形がそのまま残るそうだ。

「パンケーキに使うならこっちの方が見た目も華やかですし、ソースとしても使えるんですよ。」
「なるほど、」
流石日本屈指の料理学校の生徒といったところだろう。

ほんの少し前まで、あんなに幼く、表情も希薄だったのに、強くなったものだ。

へし切長谷部は幼い頃の彼女を思い出し、軽く頭を撫ぜる。


「それで俺は次は何をすればいい?」
「え?あ、えっと、卵黄液にホットケーキミックスとヨーグルトを入れてまた混ぜてください。歌仙、苺と林檎の飾り切りするので交代してください。この火加減のままひたすら混ぜてとろみがついたらこっちの苺を入れてから混ぜずにひと煮立ちさせてください」


またしても混ぜる作業。体力、腕力、共に自信がある筈だが、この作業、普段使わない筋肉と道具を駆使してる為非常に疲れる。

打刀二人は肩を落とした。今夜は筋肉痛確定だ。
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