第4章 ドキドキ!?宿泊研修。えっ!3年生だから参加しませんよ?
「さて、どうしようかな。妹のお目付役として貞ちゃんに修行行かせる予定だったのに、」
修行に行かせる為の道具は残り4セット。
その内の一つは初期刀に、もう一つは初期鍛刀の太鼓鐘貞宗の為に残しておいたものだ。残る2セット。誰に使うか慎重に考えねば。
「へぇー。面白いなぁ。采婆ちゃんのいた時はこんなもんなかったよな?」
幼馴染みという事もあり、ある程度事情も知ってる竜胆は目の前にある修行セットを眺めていた。
「采様は出陣よりも基本、内番や遠征の方を優先させてたからね。
修行セットを貰う必要性もなかったし、あ、でも旅道具の草鞋なら残ってるかも」
探してくるよと部屋を出た燭台切光忠。
「修行ってそんなに大事な事?」
ようやくお茶を入れて戻ってきた明紀は言った。顔からは疲労が見受けられる、無理もない。戻ってくる途中に、色々と極めてきた打刀コンビに出会ってしまいお茶入りのポットを投げつけたらしい。
精神的ダメージを与えられた故の言い分だろう。
「修行に行かせたのは今回が初めてだから何とも。まぁ、アレは特殊なだけだと信じたいけど、上級審神者の多くが極め刀剣を所持してるからね。かなりの戦力UPになるのは確かだと思うよ。修行に行かせるまでも大変だからね。練度も下がったし、これで強くなってなかったら詐欺だわ」
修行セットが配られるのは夜戦を乗り越えた本丸や定期的に行われる遡行軍殲滅作戦の参加者のみ、祖母はそれらにも参加はしなかった。基、参加できるほど刀種が揃わなかったというのも理由の一つだ。
鍛刀や少ない出陣でこの本丸に顕現された刀剣は両手両足の数程度。その中の大半が打刀や短刀や脇差。太刀や薙刀といった特殊な刀剣はこの燭台切光忠と山伏国広、岩融位だった。
槍?大太刀??何ソレ?だった。顕現したての頃、あまりの使い勝手の良さに夜戦にも行かせたが、苦戦を強いられた。これも、今ではいい思い出だ。
「但し、高速槍、貴様は絶対許さん。1番の思い出は薙刀がここまで練度上げに貢献するとは思わなかった。」
練度五十以上の薙刀で敵を薙ぎ払うのは実に爽快だ。
就任してからこの半月で刀剣達の練度が50まで上がったのは嬉しい驚きだ。
「研修中、出来るだけ手入れの心配がないようにしたいのだけど」
さて、誰を行かせるべきか。
