第1章 1
男は下着から手を離すと、私に顔を近づける。
「ねぇ、キスしよっか」
「……っ……いやっ……」
男の言葉に必死に顔を背けるが手で抑えられ、男の顔が近づいてくる。
ぃゃ…………いや………
「か…………いと………」
小さな声で名を呼ぶと、大きな音を立てて扉の開く音がした。
「なにこれ?」
男の声に周りを見ると、周りにはスモークが広がり煙たくなる。
すると、突然抱えあげられ思考が止まった。この状況からして私を抱えているのは目の前の男だろう。
「いやっ…………んっ」
暴れようとすると口を口で塞がれ舌が入り込む。
………あれ……?
私は抵抗するのをやめ、素直に身を任せる。そして私を抱えた男は部屋を出て屋上に上がった。誰もいないのを確認するとそっと床に下ろされる。
「大丈夫か?」
「……かい……」
うまく動けない私はゆっくりと快斗に手を伸ばす。すると快斗は力強く抱きしめてくれた。
「遅くなってごめん……」
「かいとぉ……」
私も力いっぱい抱きしめたいのにうまく力が入らない。かわりに私は快斗の顔にそっと唇をよせた。
「……ゆいっ……」
「助けに来てくれてありがと…………」
私は何度も快斗にキスをした。快斗も受け入れてくれて二人とも次第にキスが深くなっていく。
「んっ…………ふっ……」
あ…………キスだけで感じて……
「お前……キスだけで感じすぎ」
「んんっ……もっとぉ……」
「ちょ、ゆい……んっ……」
あの男に触られるのは死ぬほど嫌だったのに、快斗に触れられるのは心地いい……もっと欲しくなるくらい
「んっ…………ゆい、もうやばい、俺が……止まらなくなる……」
「ん…………いいよ、もっとして……」
「ん……ゆい……」
私がもっともっとと求めると快斗が私から離れた。
「かいと……?」
急になくなったぬくもりに寂しさを覚える。
「そんな顔すんな……」
そう言ってちゅっとキスをすると快斗は私を抱き上げた。
「移動するから少しおとなしくしてろ」
「うん……」
快斗は屋上から飛び降りるとハンググライダーを開いて空を飛ぶ。私は白い王子様と空の旅を楽しみ快斗の家のテラスに着く。
私をベッドに下ろすと快斗は部屋を出ていこうとした。
「…まって」