第6章 秋は夕暮れ①
佳奈の言葉に新開はハッとした。
新開の心臓が大きく脈打つ。
俺は、、、。
「沙織ちゃんがどう思おうが関係ない!私は沙織ちゃんとずっと友達でいたいの。だから、、、」
「分かったよ」
真ん中にいるリーダーらしき女子が佳奈の言葉を遮った。そして佳奈の胸ぐらを掴んだ。
その瞬間、佳奈の顔が見えた。
佳奈は泣くどころか、目の前の女子をまっすぐと見据えていた。その目は強く光っていた。
俺は彼女の味方だったはずなのに。
その表情を見た瞬間、新開は思わず飛び出していた。
「そこまで言うならアンタの顔をボコボコにした写真をさ、アイツの机に貼っておいてやるよ。アンタ達、友達なんだろ?私ら、アイツの傷つくところが見れれば何でもいいからさぁッッ!!」
女子生徒は落ちていたガラス瓶を手にして、佳奈の顔に振り下ろした。
なぁ、香田さん。
君は孤独なお姫様なんかじゃない。
俺なんかよりもずっと君のことを考えて、一生懸命助けようとしているこんなにも素敵な友達がいたんだな。
「君が羨ましいよ、、、岩元さん」
ガラス瓶が佳奈の顔に当たる直前、新開の大きな手がそれを止めた。
「何だよ!お前!!」
「邪魔すんじゃねーよ!」
突然のことに狼狽える女子生徒達。
「え!新開くん!?」
佳奈も驚いた顔をしている。そんな佳奈に新開は微笑みかけた。
俺もなれるかな?
そしてすぐに振り返り、女子達に人差し指を向けた。そして笑顔でこう言い放った。
次は絶対に離したりしないから。
「バキュン!」
君が苦しい時には誰よりも早く駆けつけるから。
いつか俺の隣で、笑ってくれないかな?