第2章 砂漠の月71~150
「指輪や他のアクセサリーは学校じゃ着けれないだろ?」
「うん……」
肌身離さず持ち歩いてはいるけれど、確かにアクセサリー類は学校では着けられない。
「ほんとにいいの? 二つも貰うことになるのに……私は一つだけしか渡せてないし」
「貰ってくれるとすげぇ嬉しい」
「……ちゃんと明日からどっちも着けるね。ありがとう、晴久さん」
「こっちこそ、ありがとうな」
少しだけ迷ったが、月子は晴久の着けていた物を自分が着けられることに喜びを感じ、小さく頷くとにこり微笑んで礼を言う。
晴久はそんな月子を見て嬉しそうに微笑むと、ぎゅっと抱きしめながら礼を返す。
本当は引かれるかと内心でヒヤヒヤしていたのだ。何も言わず嬉しそうに受け取ってくれる月子にホッとしながら、嬉しくて頬や額に口付けて腕の中にしっかりと抱き込む。
「今からどっか行くのもなんだし、昼寝するか」
「うん。あ、晴久さん、今晩何食べたい?」
「作ってくれるのか?」
「うん、あ、なんか予定とかあった?」
「いや、ない。あっても月子の料理のが良いから断る。起きたら買い物行こうな」
「うん。食べたい物決めておいてね」
晴久に抱き込まれたままベッドに転がった月子は、当たり前のように夕飯の話を出来る今に幸せそうに微笑むと束の間の微睡みを楽しむために目を閉じた。