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砂漠の月

第2章 砂漠の月71~150


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「今日は市ちゃんと初詣に行くの?」
「月子と晴久も共に行く、残念だがな」
「ダブルデート提案してごめんなさい」

母の問いに答え、晴久と月子の旨を話せば、月子がしょぼんと謝ってくるのを
頭を撫で、気にするでないと微笑む。
振袖は何と毛利の大黒柱、毛利弘元が前々から用意していて

淡いベージュ、足元に向かうにつれて桃色のグラデーション。あちこちに華が咲いて可愛らしい。

テキパキと着付けの手伝いを兄にされて月子の顔が茹でだこになった

「兄さん、自分で着れるから…」
「フン、もう着付けてしもうたわ」
「えぇ!?」

早い。とっても。

身体に負担は無く、苦しくもない絶妙な着付けに目を丸くしながら尊敬の眼差しで兄を見た。
しかし、弘元のお父さんがくれた反物と言う事で、材質がとてもお高そうで
色々、本当に、皆さんにいっぱいいっぱい支えられて生きてる、毛利、織田の方々にもここまでお世話になったのだと涙が滲んでくる。

「今年は大変お世話になりました…!」

冬休みで実家に帰ってた興元にも猫可愛がりされて
ケラケラと笑って、家族って良いなと、改めて涙が出そうなくらい心が暖かかった。

「む、月子。我と其方の想い人が来た」
「元就、市ちゃん絶対お嫁に来るわよね?」
「母上は気が早い!!」

いつもの母と兄の言い争いを眺め、興元は月子を膝に乗せてぐりぐりと構って
月子もまた幸せだなぁと微笑む。

「弘元様、お母様おじゃましまっす」
「お邪魔します」

月子の視線は市の振袖に目が釘付けにされたのか
幼子の様にがばっと市に抱き付いてしまった。

「市先輩の振袖姿が綺麗いいいい」
「ん、月子ちゃんも可愛いね」

「これ、その恰好のままはしたない」とポンポンと月子の頭を叩き
月子を抱き止める筈だったのだが市に取られて呆気に取られてた。

「月子?」
「晴久先輩、着物が素敵、ですね」
「外じゃペナルティー無しだが、今後覚えてろよ?」
「ううっ」

外は寒いからお参りしたあと甘酒貰ってあったまろうね
私の願い事は…何で言うかな。目下の目標?元就との関係が進展しないかなって

怖がった本人がそう願うのも変な感じ。
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