第105章 光の癌(三雲)
皆は命を殺した
皆は修を大事にした
だからすり減っていても、悲しむ顔を見たくないからせずに耐えた
命は無限の命を持っていた
それでも修を生んで出会って、たった1年で全部削り切られるほどにすり減った
皆が…その命を見ていても、誰も何もしなかった
全員で見殺しにし、死に絶える様を、苦しむ様を、痛みそれでも願う様を、笑っていたのだ——
千人全員ではないが…
修を、良く思い、認識し、想い、大切にしていた
命と修の相性も、反りが合わない点も、全て無視して殺した
それが…身近にいた千人ではない
傍観者であった4千人の見解だった
千人に決定権があったのでどうにもならなかったが……
命の苦しむ様を、もがきあがき苦しみ痛み涙を流す様を笑っていたと
目撃証言がなされている
「修を大切にすること」と「命を大切にすること」が両立しない状況になった時、周囲がどちらを選んだのか
「命の数が無限」=「精神的・存在的な摩耗も無限」ではない
たった一年で全部を削り切られた
皆が皆…命を殺すこと(修を大事にすること、生かすこと)を選んだ
5兆年の付き合いよりも
大事にし合ってきた日々よりも
どんなに想い合ってきた積み重ねよりも
これまでの時間よりも経験よりも
自らを削ってまで分け与えてきた命よりも
何よりも
修が
たった1年の月日が
付き合いが最優先される
修への加担者として割り振られる
恵土「ごめん、悠一
折角生かそうとしてくれたのに…
本当にごめん…
俺は…やっぱり……
命の選択が一番正しいと思う」微笑
一番最初に身投げした魂
命(みこと)——最初の原初の始祖神
己を対価にして、二度と生まれない存在として、「永遠に皆を生かし続ける存在」(光そのもの)となること
利点は2つ
・二度と関わりを持たずに済む
・二度と何も感じず思わず考えなくて済む、自意識が無となる
恵土「ごめん…
さよなら」
ばっ!!
胸に手を当て
己そのものを光そのものへ変化させ、対価とさせる
かっ!!!
どごお
武彦「何やってるんですか!!?」左腕を抑える
恵土「…」ふらっ
ばたっ
武彦「なんの為に白の国が記憶を剥奪させたか忘れたんですか!!?
あんた達一体何をやりたいんですか!!!?」
9月25日23:44…
三雲の存在を認識するだけで精神的限界を迎え自殺し掛けた
