第104章 最初(始祖)
軍全員にベイルアウトがあるのは周知されていたが、それのお蔭で訓練兵を狙いのメインに据えるべきと方針が定まる
6人とトリオン兵を向かわせ戦力図と対応力の把握、2艇の内1艇は恵土封じだな
それに打ち勝って
それからだな…話は
それが終われば属国全てとアフトクラトル本国で…
そうだな…軍のいる市は全て閉鎖して取り囲み皆殺しにする
それに隣接している市も全てな
万が一取り零しがあっては敵わん
確実に仕留める、反乱分子は全て…種になる前に討つ」真剣
恵土「…………」
「全員根絶やしにするつもりだ…
戦力にたとえなるとして…裏切り者や問題行動を起こす者は全て要らん
その前にトリオン器官を抜いて確実に殺し、息の根を止める」
恵土「……………………」
ぽとっ
震えながら涙を零していた
「もし仮に攻めるのなら…通信機能と遠征艇を確実に潰す
その為に、本拠地を確実に消し飛ばすよう集中砲火させて攻めると
トリガーが残る程度の威力で吹き飛ばせば、確実に中にいるものは…トリオン体を除き全て死に至る
後は残るデータの採取と、トリガーの奪取のみで済む
ここまでで何か質問は?」
恵土「……、
(ぐっ!)←両の拳を握り締める
ありま…せん」ぷるぷる
震え、上がりそうになる嗚咽を押し殺し、項垂れる恵土へ
「………」
ぽんぽん
護衛兼見張りの人は、恵土の頭の上に2度軽く慰めるように優しく手を置いた
「そう深刻に捉えるな
お前だけは生かす、必ずな」
恵土「っ……
ふっ…
ぅっ……」
本気だと…その日に知った
アフトクラトルの本気も、狙いも、襲撃の意味も…敵の戦力を測り、底を理解し、その上で確実に仕留める為だと
その日から恵土は…
ミデンに帰してと言わなくなった
それが狙いだと知っていたから…
その内容は全て20周年記念本に記載されている
だから記者会見や大ごとになった
市民のみならず、攫われたC級隊員の家族全員が動き出す事態に…
そして……その意味も、想いも、何も理解されることも無く…再び破られる
平気な顔をして…
したことの意味も知らず、理解しようとさえせず
先のことの想いも痛みも何も寄り添いもせず
自分のしたいことしかしない、問題を問題と思わず罪を罪とも思わない人
それを大事に思う人の手によって…
恵土の精神は既に、ズタズタに引き裂かれていた——
