第104章 最初(始祖)
だから……
どんなに守っても守っても守り通しても…
守れなかった頃の思い出が…痛みが…苦しみが…それを許してくれない
自分を大事に想うべき存在という認識から忌避してしまう
思い出せる部分が減ってゆく
思い出すよう人から指摘されても、認識出来るのはその場その時限りで
実在化において『削り』は欠かせないので、幸せな想いに包まれても、すぐ消えてゆく
厳密には…
消えて、無かったことになるのでは無く
対価として渡したものだから、自力では思い出せなくなる、認識出来なくなる
人から言われてどんなに思い出しても、それから時間が経てば削りにより忘れてしまう
それだけでは無い……辛かった、苦しかった、痛かった記憶のみで構成されている
それでも…心配させたくないから笑う
自分以外が、ただ生きている…それだけで、心底嬉しいから
嬉しくて嬉しくて堪らないから…
笑えてしまう
どんなに痛くても、辛くても…一緒がいい(この世に居たい)と望んだのは、自分自身だから
その対価は、自分が払うべきものだから——
消えて欲しくないと、願った責任を果たすべきは、自分自身だから
他の人が払うことになれば
二度と再生せず、そのまま存在ごと消えてしまう
それを可能とする魂の核
その魂の心こそが再生という源だから
恵土一人にしか出来ない役割だった
その核の源は……『たとえ自分の全てが消えてでも、何もわからなくなってでも、死んででも…己を除く全てへ、消えないで欲しい、死なないで欲しいと、真に願える心』そのものだから
それが…創世神が創世神である為の、原初の始祖神が原初の始祖神である為の、全ての母体となれる存在の源だから——
加古「私との出会いも…覚えてるわよね?」
恵土「………、ごめん←辛そうな顔で目を伏せる
対価として支払い過ぎていて、もう何も思い出せない^^;あはは←後ろ頭を掻く
実の所を言うと
もう何もわからないんだよね^^;
参った!
でも…大好きで大好きで仕方無いことは覚えてる
忘れたくない『想い』は消えない
だから…それでいい
生きていてくれれば…無事でいてくれれば…何も要らない
目の前のみんなが、なんで大好きだったのか…思い出させてくれるから//
だから…大丈夫だよ(微笑)
強がりじゃない(目を伏せる)
そう決めて生きてきたのも…何も変わらない
