第93章 深淵(しんえん)
実の味
生の場合:渋柿の50倍渋い
茹でた場合:だしと風味がコクとなって溶け合ったバリ美味しさ
依存性は無いが…
美味しさ故に虜になるものはいる
特に…魂と霊体を酷使する類のものは回復の心地良さに当てられることも多いそうだ
そこに味も加わる為、より一層とのこと
身体が回復し過ぎてビックリした
一時的な症状、一晩のみで治まったのが
肉体の魂化
デマオンが元凶となる魂のそれを指してのことだった
そして…実で行った場合
三切れ(実一つ丸々)を纏めて食べると幼くなるらしい
それも一時的なもので、一日経てば治る一過性の中毒症状(過回復に伴う現象)
闇はケイトの身体に害を示す
聖域に閉じ込めなければ死ぬ
精霊王の森でしか生きられず、穢れを一切受け付けないし寄せ付けない
精霊王の森に返すか、空中都市に正式に居を構えるか。二つに一つしかない。でなければ…彼女の命は持たん
清らかな環境でなければ生きていけん。それを無理に俗世に来ている。
魚で言い表わせば、海水魚を淡水で無理に生かそうとするようなもの。普通ならばすぐ死ぬ
このままではケイトは人類を撲滅する使徒になり兼ねん。精霊王の森に返すか、新たに造った聖域に閉じ込めるか選べ
1377〜1386ページ参照
最後の一文(1378ページ参照)は…原初の精霊のことを指しているのだと、今になって知った
主犯格の癌の闇の暴走を抑える為に人柱となり、終末兵器とまでなった、それに……
食事の件も聖域でのものの方が良いとは常々言われていたが、裏で
しかし…本人の一緒に居たいという意思を汲んで、叶えていた
その結果……反動や歪(ひずみ)がいっぺんに来た
古くからの敵対する相手
デマオンの旧敵…
アヴァン
8月28日朝早く、ケイトの額に手を当ててデマオンの力を吸収してきた
初代の記憶も封印し、クゥー達の召喚も出来なくさせられた
刀を振って抵抗しようにも振り払い切れずされるがままの中
僕達が駆け付けてきたのを見た瞬間、踵を返して去った
デマオンと連絡を取ろうにも取れず…
上記の旧敵の情報を知ったのは……残った力の欠片を元に連絡を取ってきたデマオンから説明を受けた時だった
眠り床につくケイトを前に
デマオン「餌にする」
『…は?』睨視
デマオン「そう逸るな
囮という意味だ
きっかけにもなるはずだ」
