第93章 深淵(しんえん)
魂と霊体を全て眠りにつかせた上で、施術は行われたが…
あまりの痛みにうめき声を上げ、身を捩る(よじる)
しかし動けば施術の邪魔となるので、必死に力尽くで押さえ続ける
血管を圧迫しないように気を付けながら…
施術が終わってから…咳き込むことが増え、力が入らないのか寝た切りとなった
ケイトの魂は2800歳だが
神からすれば、特に原初の始祖神からすれば
よちよち歩きの赤ん坊
誰にも身投げさせないようにするには、それぐらいの対価が必要となる
ケイト「どんな痛みよりも実在化の痛みは強い
けれど…誰かを失ったり、消えたりすることの方が、よっぽど痛い
もう…痛い想いをしないで済む
ありがとう…そしてごめん
手を…汚させてしまって
……ありがとう
大好きだよ
守れて…――良かった^^」
涙を流しながら笑い掛けられた
死ぬと認識した時で、抵抗も何もしなかった
癌一同のように、人の意志を奪い操れるのか聞くと…
ケイト「権限はあるよ?
操り人形に出来る
でも…そんなんされて、いい気になれるかって言われれば違うだろ?
好きに動きたいし、好きに泣きたいし、好きに生きたい
それは誰もが抱いてるものだ
それを勝手で歪めて、好きにするから…癌になるんだもん
私は…
皆が皆、自由に…好きに在って欲しい
好きなもんを好きになって、自由に…笑って
そうでなきゃ…心から笑えないだろ?
幸せになんかもっとなれない
その方が嫌なんだよ
自分の意志で、自由に行動出来る
なんだって好きに、自由に出来る
だからこそ…責任は伴うけれど…
ありのままで居られる
死ぬ時も…消える時でも……
あの時ああやってればと
操られてさえなければと
そうならないでいられる方が嬉しい…←涙が頬を伝う
どちらにしても…悔いは残るんだ
二度と戻らないから…
起こってしまったことは、どんなことをしても無かったことにはならないから……
少しでも悔いが減れば…
在りたいように在りたい
人に強制されたりするものじゃない
だから……さ
その上で好きになって貰えるのが
堪らなく嬉しいし、大事にしたいんだ
たとえどんなに嫌われても…さ
笑って生きていて欲しいんだよ
幸せで在って欲しい
心から…笑って過ごせるように在って欲しい」
その願いが…生んだ結果らしい