第89章 堆魂の儀(ついこんのぎ)
フォボス「いいかい?
今から言う言葉を忘れるんじゃないよ?
絶対にだ!
ケイト「はい!!」
フォボス「すぅ~(息を深く吸い込み神威を剝き出しにし、全力で解き放ちながら、ケイトの魂へ刻み付けるように、深く、深く、想いを込めて、言葉を低く、重く、発する…さながら、鉄を打つように)
『想いを忘れるな、鉄に込めよ、己の全てを乗せよ
槌と鉄は己だ、炎(ほのお)となれ!
なんにでもなれる鉄へ、全てを込めよ、息吹(いき)を吹き込め!
全てを込めて、己が身と成せ!!』
ケイト「はい!!」メラメラ←目が燃えている
当時…
フォボスから教わった教えは…クロッゾのものとは全く異質で、全く異なるものだった
クロッゾの間で残されている教えは基礎ですらない
心の無いものには、どれだけ槌を振っても鉄を打っても何も作れはしない
心が完成したものだからこそ、教えるべきだと判断し、フォボスは教えた…
『真の』鉄の打ち方を――
神の頂に立つ武器、それを打ち、完成させる一手、その手解きを――――
だからこそ打てた―――パイオニアというなんにでも変形出来る武器が、記憶を失っていても…オリハルコンを打つ際に、精霊が手伝うだけで出来てしまうぐらいに―――技術が、技が、完成されていたから――――ケイトの身体に、息衝き、芽吹き、根付いていたから――――――記憶は無くなっても、心は忘れない…心が忘れることになったとしても、体は忘れない……その習慣は、命を懸けて、込めたものは――決して無くなりはしないから――――『大事なもの』として、己の一部として、己が身に、魂に、心に、焼き付くものだから――――――――
だから――神器もまた、なんにでも変形出来るものとなった
4時間10分(15000秒)の内、2分18秒(138秒)しか残らない
サクラ「前のことは覚えてなくても、これからは私が覚えているよ
二人で毎年お誕生日をお祝いして、いっぱい素敵な想い出を作ろうね!^^」
……
ありがとう
サクラ(桜)――
どの世界でも…
同じ答えを、想いを、返してくれた――
その愛おしさに涙した
桜「小狼君が覚えていられなくても
私、絶対忘れないから!!
側(そば)に居るよ――ずっと、ずっと!!」←5317ページ参照
私が覚えてる
その想いは…確かに伝わっていた
