第74章 融和
ケイト「そうだね…教訓だ…
礼を言うのは、こっちの方だよ」ぽつり
未だ光を与えてくる天を見上げて呟いた
フィン「ケイト…あまり、一人で抱え込み過ぎないようにね?」
ケイト「ああ…
でも…今でも許せねえよ
フレイヤを、滅茶苦茶にした
あいつの『心』を、愛しているという『想い』を、命が懸かった戦いに身を乗り出してくれた『献身』を、
主犯であるベルは、その主犯の罪まで着せて裁かせておいて、自ら率先して被ってくれた『フレイヤの愛』を――『善意』を!!
てめえの勝手でメタメタに踏みにじりやがった!!!
つもりがないから許せ?出来るか!!!!!!!!」
その怒号は、魂にまで響き、怨嗟を隠せずにいた
だが、自然や周囲の環境への心遣いからか、僕以外へは響いていなかった
ケイト「ベルも、ヘスティア・ファミリアも、裁かれず、
顔色一つ変えずにギルドへ何度も顔を出しておいて、『自首』なんて発想には至らないんだ
一緒に背負おうなんて思いもしねえ!!!
命令を聞かされていただけで弱体化されて、知っておいて護衛も何もされず、いいように殺されて、それでも『訴えない善意』もだ!!!!
春姫を救ってくれた恩義を感じて、戦士としての誇りも相まって、向こうの気持ちも考えて、そうして『押し黙る優しさ』に、肝心の時に助けも想いもしなかった奴等をそれでも『助けようとする慮り』にこれかよ!!!?
これが優しさのつもりかよ!!!?
優しいつもりで、正しいつもりで、ずっといて、
それでも結局は人の目線にいつまでも立ちゃしねえし考えもしねえしかえりみもしていねえ!!
でも誰もそれを見ねえ!!
救われた側だから!!強くは言えない立場だから!!!
助けられた恩義があるから!!言えねえし盲目になって気付けねえ!!!!
優しいつもりさえあればそれが善か?
罪と責任を全部押し付けて回ればそれが正義か?
ふざけんじゃねえ!!
ふざけんじゃねえよ…
意味も分からずに急に振り回された側はどうすればいいんだよ!!?
急に暴力を振るわれるだけで、向こうの都合に全部振り回されるだけで、個人の時間も都合も何もあったもんじゃない
それを味わってきたからこそ…譲る訳にはいかねえんだ!!
『そっち』に行ったら、お終いなんだよ!!!
たとえ何があろうと…私が私である為にも、私を捨てない為にも」
