第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「いやいやそんなお約束な展開いらない!」
ユーリはローの肩を掴み押しやったが、当然だが動かなかった。
「随分エロイ恰好をしてるじゃねぇか。こうなると分かってて着てきたんだろ?」
「いや、それはあの二人が……」
ユーリは弁解をしようとしたが途中で言葉に詰まった。
確かに何だかんだで着てきたのはユーリだ。断ろうと思えば断れたし着替えようと思えば着替えることもできた。
今更だがなぜ断らなかったんだど内心嘆いていた。
寝起きがあまりよくないユーリは、終始ぼーっとしていたから仕方ないかもしれないが、完全に墓穴を掘ってしまったと後悔した。
「あの二人が選んだのは気に食わねぇが、まぁ悪くない。……寧ろ」
今すぐメチャクチャにしてぇ、そう思った。
ユーリの身体に這わせていた手が意図を持って動き出した。
「ちょ、ちょっとまったぁぁぁぁl!」
グアシッ
ユーリは全ての力を駆使してローの手を掴み止めた。
案の定ローの表情は不機嫌になり、更には睨まれた。
「い、今からしたら……また朝まで起きれなくパターンだよね!?ここのレストランの食事を楽しみにしていたし、久しぶりにローとも酒が飲めると思ってたのに」
「……」
ユーリの言葉にローは静かにその真意を探っていた。
別に嘘をついているとは思わないのだが、中途半端で終了させられればそれなりの理由がないと引く気にはならないのだ。