第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「やべぇ、どうしよう」
ユーリは頭を抱えて悩み込んだ。
周りからそんなに悩むことか?って言われた気がするが、結構非常事態だった。
さっきも言った通りユーリの過去はあんな感じだったので、誕生日を祝ってもらった記憶がない。
祝ってもらった記憶がない以上、祝い方も分からないのだ。
もちろん学校とかでプレゼントを渡したりしたこともあるが、あんな軽いノリでいいのだろうか。
「まぁでも、ユーリが祝ってくれるなら何でもいいんじゃね?」
最もなことを言ってくるペンギンだが、ユーリは聞こえないないのか唸りながら頭を抱えたままだった。
そもそもローは誕生日だからといって祝って貰いたいタイプではないだろう。
寧ろ忘れてそうだ。
しかし知ってしまった以上無視するわけにもいかない。
ユーリは深刻な表情をすると、静かに部屋を出ていった。
「もしかして余計なことしたかな?」
「あれは誕生日祝う奴の顔じゃねーだろ。死を覚悟したような顔だったぜ」
ユーリが出て行った後、ユーリを心配する声やからかう声が船内に響いていったのであった。