第1章 前編 時の彼女と死の外科医
「あれ、ない?出てこない?」
ユーリはバックの中を漁るが何かを掴める気配はない。
もともとバックの中には心臓しか入れてなかったので、すぐに取り出せるはずだが、まったく出てくる気配がなかった。
「えっちょ、まって、まじで?」
ユーリは焦りバックをひっくり返し思いっきり上下に振った。
するとだいぶ奥に入ってたのか、漸く心臓がベットに落ちてきた。
少し乱雑に扱ったが、ベットの上なので大丈夫だろう。
「はぁ~私の心臓が止まるかと思った」
静かに脈打つ心臓を大切に持つと、ユーリは深いため息を吐いた。
ドレスローザで散々暴れたので、その時奥へ行ってしまったのだろうか。
「…あれ?こんな紙入れたっけ?」
ユーリが安堵していると、ベットに紙が落ちているのに気づいた。
ユーリは心臓をベットに置くとその紙を手に取り、書いてある文字を読んだ。
ーーー次世代のトキトキの能力者へ
ーーー私は遥か昔の、先代トキトキの能力者です。繰り返される悲劇を終わらせる為、誰かが気づくのを願いこの手紙を残します
ユーリは目を見開き、息をするのも忘れるかのように読み進めていった。
そして次第に青ざめていくユーリ。
そこに書いてある内容は、なんとも残酷なものであった。