第1章 前編 時の彼女と死の外科医
ユーリがまだ向こうの世界にいた頃、物心ついた時から1人だった。
両親は死んだのか、ユーリを置いて出ていったのか分からない。
ゴミ屋敷のような家で残飯を食べて生き延びていたユーリは、両親が帰ってくるのを信じて孤独に耐えていた。
そして生死をさまよっている中、施設の人に保護された。
その後回復しては家に戻り保護されることを繰り返し、なんとか1人で生きていける年になった。
空いた時間でアルバイトをしてお金を稼ぎ学校に通う。
その頃に初めて友達と呼べる存在もできたが、家に帰ればユーリは何時も1人だった。
そんな毎日をユーリは恨んだことはないが、少しだけ寂しかった。