第1章 前編 時の彼女と死の外科医
もう1日滞在することになったので二人は昼までホテルで休み、昼食をとるついでに出かけることにした。
今日入ったレストランも当たりなようで、二人は昨日と同じくらいの量を食していた。
そして昨日海軍に見つかって流石に学習したのか、軽く変装していた。
変装といってもサングラスを掛けているだけだが。
その後腹も満たされた2人は繁華街を適当に歩いていた。
ローはユーリに気になる店があるなら見てこいと言ったが、あまり普通の女性が好むものに興味がないのか、外から軽く眺める程度で店の前を通り過ぎていった。
因みにユーリもローに気になる本屋があるなら私に構わず行ってきていいよと言っていたが、今は必要なかったので行かなかった。
なぜ本屋限定なのか一瞬思ったが、確かに本屋以外行きたい場所は思いつかなかったので黙っていた。
そしてローは離れて歩こうとするユーリの手を引き寄せた。
そう、二人は街に出てからずっと手をつないで歩いているのだ。
事の発端は昨日ユーリが離れて歩いていた為にローが1人でいると思われ、何かと女性から話しかられたからである。
少なくともこうやって恋人らしいことしてれば常識のある人間ならまず話しかけてこないだろう。
といってもチラチラ周りから視線を受けていることには変わりないが。