第1章 前編 時の彼女と死の外科医
次の日の朝、ローが目を覚ますと腕の中で死んだように眠っているユーリを暫く見つめていた。
そして起こさないようそっとベットから降りると、色々散らばっているものを片付け始めた。
昨日ユーリの買った物は僅かに残っていた理性で一緒に持って帰ってきたが、部屋に着くとその辺に放り投げてしまった。
見た感じ割れ物はなさそうなのでよかったが、とりあえず一か所にまとめて置く。
その後ユーリを抱えると風呂場に向かいある程度綺麗にし、備え付けてあったバスローブを着せてシーツを取り換えたベットに寝かせてやった。
そして適当にルームサービスを頼み、昨日読めなかった本を取り出すと、漸く一息ついた。
それから暫くコーヒーを飲みながら本を読んでいたのだが、ユーリが目を覚ました。
「……あれ、生きてる?」
なんか呟いているユーリをスルーしていると腹が減ったと言ってきたので、さっき頼んだ朝食があると伝えた。
なんとも色気の欠片もない朝のやり取りだが、別にローは気にしなかった。